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日別アーカイブ: 2025年8月21日

オフィスやクリニックで注意!電気容量不足が招くトラブル事例

こんにちは。練馬区桜台の電気工事会社「株式会社コイデン」です。

オフィスやクリニックでは、パソコン・複合機・空調機器・医療機器など、多くの電気製品が同時に使用されています。
「最近ブレーカーがよく落ちる」「機器の調子が安定しない」――その原因は、電気容量不足かもしれません。

電気容量不足は単なる不便さにとどまらず、業務停止や高額な機器故障、さらには火災リスクを招くこともあります。

この記事では、

  • 電気容量不足が起こる原因

  • 実際のオフィス・クリニックでのトラブル事例

  • 容量不足を放置するリスク

  • 対策と工事費用の目安

を電気工事士の視点で詳しく解説します。


1. 電気容量不足が起こる原因

1-1. 契約アンペア数が低い

小規模オフィスやクリニックでは、30Aや40A契約のまま運用しているケースが多く、現代の機器数には不足しています。

1-2. 専用回路がない

医療機器やサーバーなどは本来専用回路が必要ですが、共用回路に繋がれていると過負荷になりやすいです。

1-3. 築年数が古い建物

築20年以上の建物では、配線や分電盤が古く、容量設計が現代のオフィス使用に追いついていません。


2. オフィスやクリニックで実際に起きたトラブル事例

事例1:小規模オフィスでのサーバーダウン

  • 状況:コピー機・エアコン・サーバーを同じ回路で使用

  • 問題:午後の業務中にブレーカーが頻繁に落ち、サーバーが強制終了 → データ破損

  • 対策:サーバー専用回路を新設

  • 効果:安定稼働を実現、業務中断リスクを解消


事例2:クリニックでの医療機器トラブル

  • 状況:心電図やレントゲン機器を一般回路で使用

  • 問題:同時稼働時に電圧降下が発生、測定値に誤差が出る

  • 対策:医療機器専用回路+分電盤更新

  • 効果:測定値が安定し、医療精度を確保


事例3:美容クリニックでの火災未遂

  • 状況:高出力脱毛器を複数台、延長コードで同時使用

  • 問題:配線が過熱し、コンセントが焦げる → 火災寸前

  • 対策:専用回路増設・コンセント交換

  • 効果:安全性が確保され、顧客への信頼を維持


3. 容量不足を放置するとどうなる?

3-1. 業務の中断

ブレーカーが落ちるたびに、パソコン・医療機器・照明が停止 → 業務効率の低下、患者・顧客対応に支障。

3-2. 高額機器の故障

電圧降下や過負荷は、サーバーや医療機器などの精密機器にダメージを与え、修理費用が数十万円〜数百万円に。

3-3. 火災・感電リスク

過負荷で配線が発熱 → 火災に発展するケースも。従業員・顧客の安全を脅かします。


4. 容量不足を解消するための対策

4-1. 契約アンペア数の増設

  • 電力会社に申請し、30A→50Aや100Aに増設可能

  • 費用:無料〜3万円程度

  • ※材料費などの諸経費は別途


4-2. 専用回路の新設

  • サーバー、医療機器、エアコンなどに専用回路を設ける

  • 費用:1回路 15,000〜30,000円程度

  • ※材料費などの諸経費は別途


4-3. 分電盤交換

  • 漏電遮断器付きの最新型に更新

  • 費用:5〜10万円程度

  • ※材料費などの諸経費は別途


4-4. 配線更新

  • 古い配線を新しいVVFケーブルに交換

  • 費用:1回路数万円〜、全体では数十万円

  • ※材料費などの諸経費は別途


5. 自分でできる容量不足チェック

  • 業務中にブレーカーが落ちることがある

  • コンセントにタコ足配線を多用している

  • 医療機器やサーバーを一般回路で使っている

  • 築20年以上の建物で分電盤を一度も交換していない

→ これらに当てはまれば、容量不足や配線老朽化の可能性大。


まとめ

オフィスやクリニックにおける電気容量不足は、業務停止・高額機器の故障・火災リスクといった深刻なトラブルにつながります。

  • 契約アンペア数の見直し

  • 専用回路の新設

  • 分電盤や配線の更新

これらを行うことで、業務を安定させ、安全性と信頼性を確保できます。
「まだ大丈夫」と放置せず、早めの点検・整備をおすすめします。

意外と知らない?分電盤の交換時期と最新型に替えるメリット

こんにちは。練馬区桜台の電気工事会社「株式会社コイデン」です。

ご自宅の分電盤、最後にいつ交換したか覚えていますか?
普段はブレーカーが落ちたときにしか触れない分電盤ですが、実は家庭の電気を安全に管理する心臓部です。

古い分電盤をそのまま使い続けると、漏電や火災リスクの増加、最新家電に対応できない電気容量といった問題につながります。
しかし、「交換時期の目安が分からない」「交換すると何が変わるのか?」と疑問に思う方も多いはずです。

この記事では、

  • 分電盤の役割と交換時期の目安

  • 古い分電盤を使い続けるリスク

  • 最新型に交換するメリット

  • 交換工事の費用目安と注意点

を、電気工事士の視点から詳しく解説します。


1. 分電盤の役割とは?

1-1. 家庭の電気を管理する装置

分電盤は、電力会社から供給された電気を各部屋や家電に振り分ける装置です。
同時に、過電流・漏電が起きたときに自動的に遮断する役割も担っています。


1-2. 分電盤に備わる機能

  • 主幹ブレーカー:家庭全体の電気を制御

  • 安全ブレーカー(子ブレーカー):部屋ごとの回路を制御

  • 漏電遮断器:漏電時に電気を遮断し火災・感電を防止

これらが正常に機能してこそ、家庭の安全が守られます。


2. 分電盤の交換時期はいつ?

2-1. 一般的な寿命

  • 分電盤の寿命は 約15〜20年 が目安。

  • 内部部品(ブレーカーや配線接続部)は経年劣化し、正しく作動しなくなる恐れがあります。


2-2. 交換を検討すべきサイン

  • 築20年以上で一度も交換していない

  • 漏電遮断器が付いていない旧式

  • ブレーカーが頻繁に落ちる

  • 分電盤から異音・異臭・発熱

  • 分電盤の外観に焦げ跡やひび割れ

これらが見られたら、早急に点検・交換を検討すべきです。


3. 古い分電盤を放置するリスク

3-1. 火災リスクの増加

経年劣化したブレーカーは遮断が遅れたり動作しなくなることがあります。
その結果、過電流が流れ続け、配線やコンセントが発火する恐れがあります。


3-2. 感電事故の危険

漏電遮断器が付いていないタイプでは、漏電が起きても電気が流れ続け、感電事故につながる可能性があります。


3-3. 家電への悪影響

電気の供給が安定せず、パソコンや冷蔵庫などの精密機器が故障するケースもあります。


4. 最新型分電盤に替えるメリット

4-1. 漏電遮断器付きで安全性アップ

最新の分電盤は必ず漏電遮断器を搭載。
感電・火災事故を未然に防ぐことができます。


4-2. 回路数を増設できる

最新分電盤は回路数に余裕があり、

  • エアコン専用回路

  • IHクッキングヒーター

  • 在宅ワーク用PC専用回路
    といった現代の電気需要に対応できます。


4-3. 最新機能の搭載

  • 過電流・過負荷に対する感度向上

  • 自己診断機能(テスト機能)

  • 停電時に落ちたブレーカーを視覚的に判別可能


4-4. 電気代削減につながるケースも

電圧降下や過負荷を防ぐことで家電の効率が安定し、無駄な電力消費が減るケースがあります。


5. 交換工事の費用目安

5-1. 分電盤交換のみ

  • 5〜10万円程度

  • ※材料費などの諸経費は別途


5-2. 配線工事も伴う場合

  • 回路増設や老朽化配線の更新を含む

  • 10〜30万円程度

  • ※材料費などの諸経費は別途


5-3. 工期

  • 半日〜1日程度(家庭用の場合)


6. プロに依頼すべきサイン

  • ブレーカーがすぐ落ちる

  • 分電盤から異音・異臭

  • 漏電遮断器がない古いタイプを使用中

  • 築20年以上で点検を受けていない

このような症状があれば、自己判断せず電気工事士に依頼してください。


7. 実際の事例

事例1:築35年戸建て

  • 古い分電盤には漏電遮断器がなく、コンセントが焦げるトラブル発生

  • 最新型に交換+回路増設で火災リスクを解消


事例2:築30年マンション

  • 在宅ワークの増加で電気使用量が増え、ブレーカーが頻発

  • 分電盤交換と専用回路増設で安定稼働&仕事環境改善


まとめ

分電盤は家庭の電気を守る重要装置ですが、寿命は15〜20年程度です。
古い分電盤を使い続けると、火災・感電・家電故障のリスクが高まります。

  • 交換時期の目安は築20年以上・点検未実施の場合

  • 最新型は安全性・快適性・省エネ性すべてにメリット

  • 工事費用は5〜10万円前後(材料費など諸経費は別途)

安心・安全な暮らしのために、ぜひ分電盤の点検と交換を検討してみてください。

在宅ワーク時代に必須!安心してパソコンを使うための電源環境整備

こんにちは。練馬区桜台の電気工事会社「株式会社コイデン」です。

新型コロナ以降、在宅ワーク・テレワークは一時的なものではなく、働き方のスタンダードになりつつあります。
パソコンや通信機器をフル稼働させる毎日、もし「ブレーカーが落ちた」「コンセントが足りない」「突然の停電でデータが消えた」…そんなトラブルが起きたらどうでしょうか?

在宅ワークを安全かつ効率的に行うためには、**パソコンを守る“電源環境の整備”**が欠かせません。

この記事では、

  • なぜ家庭でも電源環境の見直しが必要なのか

  • 在宅ワークに潜む電気トラブル

  • 安心してパソコンを使うための電源整備ポイント

  • 電気工事士に依頼すべきケースと費用目安

を具体例とエビデンスを交えて解説します。


1. なぜ在宅ワークに「電源環境整備」が必要なのか

1-1. 家庭用コンセントの想定外使用

住宅の電気配線は、テレビや照明などを想定して設計されています。
パソコン・モニター・Wi-Fiルーター・プリンター・Web会議機器などを常時フル稼働させると、負荷が集中しやすくなります。


1-2. 電源トラブルが直接「仕事の損失」になる

  • ブレーカーが落ちてPCが強制終了 → データ消失

  • 電圧の不安定さで機器が誤作動 → 通信障害

  • 落雷や停電で基盤が破損 → 高額な修理費

仕事の進行だけでなく、信用や納期にも影響します。


1-3. 電気代の無駄にもつながる

古い配線やタコ足配線による電圧降下は、パソコンや周辺機器の効率を下げ、電気代のロスを生みます。


2. 在宅ワークに潜む電気トラブルと事例

事例1:タコ足配線で発熱

パソコン+モニター+プリンター+スマホ充電器を1本の延長コードに集中。
→ 発熱してコードの被覆が溶け、火災寸前。


事例2:落雷でPC故障

雷による瞬間的な過電流でパソコンが破損。
→ データも消失し、復旧に数十万円の費用。


事例3:ブレーカー頻発

電子レンジと同じ回路にパソコンを接続。
→ 会議中に停電、接続が途切れて取引先からクレーム。


3. 安心してパソコンを使うための電源整備ポイント

3-1. 専用回路を設ける

パソコンや在宅ワーク機器専用の回路を分電盤から直結させると、他家電の影響を受けず安定供給が可能です。

  • 特にデスクトップPCや大型モニターを複数使用する場合は必須。

  • 専用回路は火災防止にも効果的。


3-2. コンセントの増設

延長コードやタコ足配線を避け、必要な場所に壁コンセントを増設
→ 発熱や過負荷を防ぎ、見た目もスッキリ。


3-3. 雷サージ対策

  • 雷サージ対応タップや**UPS(無停電電源装置)**を導入

  • 落雷や停電からPC・ルーターを守り、作業中のデータ消失を防止


3-4. アース接続の活用

プリンター・デスクトップPC・オーディオ機器などはアース接続で電位差トラブルを予防。
→ ノイズ低減、機器寿命延長につながります。


3-5. 定期点検と掃除

  • コンセントに焦げ跡・異臭がないか

  • 分電盤の漏電ブレーカーが正常作動するか

  • 2週間に一度はフィルター掃除や埃の除去

埃が原因でのトラッキング火災は年間数百件発生しています。


4. 電気工事士に依頼すべきケースと費用目安

4-1. 専用回路の新設

  • パソコン・在宅ワーク専用に1回路増設

  • 費用:15,000〜30,000円程度

  • ※材料費などの諸経費は別途


4-2. コンセントの増設

  • 壁内配線を延長して増設

  • 費用:8,000〜20,000円程度

  • ※材料費などの諸経費は別途


4-3. 分電盤の交換

  • 漏電遮断器付き最新型に更新

  • 費用:5〜10万円程度

  • ※材料費などの諸経費は別途


4-4. UPS・雷サージ機器導入

  • 小型UPS:約2〜5万円

  • 雷サージタップ:数千円〜


5. 自分でできるセルフチェックリスト

  • 延長コードを多用していないか?

  • コンセントに焦げ跡や緩みはないか?

  • 在宅ワーク用の電源が他の大電力家電と共用されていないか?

  • 雷サージタップ・UPSを設置しているか?

  • 半年に一度、漏電ブレーカーのテストボタンを押しているか?


まとめ

在宅ワークの普及により、家庭の電気使用環境は想定以上に負荷がかかっています。
パソコンを安心して使うための電源環境整備は、快適性だけでなく「安全性」「データ保護」「仕事の信用」に直結します。

  • 専用回路やコンセント増設で安定供給

  • 雷サージ対策やUPSでデータを守る

  • 定期点検で火災リスクを予防

見えない部分にこそ投資することで、安心して在宅ワークを続けられる環境が整います。

 

電気工事士が解説!漏電ブレーカーの仕組みと点検方法

こんにちは。練馬区桜台の電気工事会社「株式会社コイデン」です。

家庭やマンションの分電盤に付いている「漏電ブレーカー」。
普段あまり意識されませんが、実は火災や感電から命を守るための最重要装置です。

「うちの分電盤には付いているのかな?」
「点検はどうやるの?」
「落ちることが多いけど大丈夫?」

この記事では、

  • 漏電ブレーカーの仕組み

  • 点検の必要性と方法

  • 異常が出たときの対応

  • 交換や工事が必要なケース

を、電気工事士の視点から詳しく解説します。


1. 漏電ブレーカーとは?

1-1. 基本的な役割

漏電ブレーカーは、電気が本来の経路以外に漏れたときに自動で電気を遮断する装置です。
人体への感電事故や配線の過熱による火災を未然に防ぎます。


1-2. 仕組み

漏電ブレーカーは、電線を流れる行き(相線)と帰り(中性線)の電流量の差を検知します。

  • 正常:行きと帰りの電流が同じ

  • 異常:漏電があると差が生じる → 30mA(家庭用)以上で即遮断

これにより、感電・火災リスクを瞬時に防止できます。


1-3. 種類

  • 主幹型漏電ブレーカー
    → 分電盤全体を保護するタイプ。多くの住宅で使用。

  • 分岐型漏電ブレーカー
    → 特定の回路のみを保護。病院や事務所など重要負荷を守る場合に設置。


2. 漏電ブレーカーが落ちる原因

  1. 実際に漏電している

    • コンセントや配線の劣化

    • 湿気や雨水の侵入

    • 家電製品の故障

  2. 一時的な過負荷やノイズ

    • 雷サージや大電流負荷の起動時に誤作動

  3. ブレーカー本体の劣化

    • 寿命はおよそ10〜15年

    • 劣化すると誤作動や動作不良を起こす


3. 漏電ブレーカーの点検方法

3-1. テストボタンで確認

漏電ブレーカーには必ず「TEST」ボタンが付いています。
このボタンを押すと、意図的に電流差を発生させ、正常ならブレーカーが落ちる仕組みです。

👉 手順:

  1. 家中の家電をオフにする

  2. TESTボタンを押す

  3. ブレーカーが「カチッ」と落ちれば正常

  4. 落ちない場合は 要交換


3-2. 点検の頻度

  • 半年に1回が推奨(メーカー・電力会社の指針)

  • 特に梅雨や台風シーズン前に行うと安心


3-3. 自分でできるチェックリスト

  • TESTボタンを押して動作するか

  • ブレーカーや分電盤に焦げ跡・異臭がないか

  • 築20年以上で一度も交換していない場合は要注意


4. プロに依頼すべきサイン

  • TESTボタンを押しても作動しない

  • 頻繁に漏電ブレーカーが落ちる

  • 分電盤から異音・異臭がする

  • 配線やコンセントに焦げ跡がある

これらは 自己判断が危険なケースです。電気工事士に依頼しましょう。


5. 交換や工事が必要なケースと費用目安

5-1. 漏電ブレーカー交換

  • 寿命:10〜15年

  • 費用:1万円〜3万円


5-2. 分電盤ごと交換

  • 築30年以上の住宅では、分電盤全体を最新型へ更新がおすすめ

  • 漏電遮断器+安全ブレーカー付き

  • 費用:5〜10万円


5-3. 配線更新

  • 配線劣化や漏電が原因なら配線工事も必要

  • 費用:1回路あたり数万円、全館なら数十万円


6. 漏電ブレーカーの設置義務と法規制

  • **電気設備技術基準(電気事業法)**で設置が義務化

  • 新築住宅には必ず漏電ブレーカーが付いています

  • 古い住宅(築30年以上)には未設置の場合もあり、火災保険上も不利になることがあります


7. 実際の事例

事例1:築40年戸建て、梅雨時に頻発する停電

  • 原因:屋外コンセントに雨水が侵入し漏電

  • 対策:コンセント交換+防水処理

  • 効果:再発防止、生活が安定


事例2:築35年マンション、ブレーカーが古く動作せず

  • 原因:漏電ブレーカー寿命

  • 対策:分電盤ごと交換(費用7万円)

  • 効果:安全性向上、火災リスク大幅減少


まとめ

漏電ブレーカーは、普段意識されにくいですが、感電・火災を防ぐ命綱です。

  • 半年に1回はTESTボタンで点検

  • 寿命は10〜15年、築30年以上なら交換検討

  • 頻繁に落ちる、異臭・異音がある場合はプロに相談

家庭の安全を守るために、ぜひ定期点検と適切なメンテナンスを心がけましょう。

 

エアコン専用回路って必要?設置前に確認すべき家庭の電気容量

夏の必需品であるエアコン。新しく設置しようとしたとき、工事業者から「専用回路が必要です」と言われて戸惑った経験はありませんか?

実は、エアコンの取り付けには**専用回路(ブレーカーから直接エアコンまで配線された回路)**が推奨されています。
もし専用回路がなく、既存のコンセントをそのまま利用すると、ブレーカーが落ちる・配線が過熱する・火災リスクが高まるといった問題が起きかねません。

この記事では、

  • エアコン専用回路が必要な理由

  • 家庭の電気容量を確認する方法

  • 実際にあった容量不足の事例

  • 専用回路を新設する際の費用や工事内容

を、電気工事士の視点から詳しく解説します。


1. エアコン専用回路が必要な理由

1-1. エアコンは大電力家電

6畳用エアコンでも運転時に約500〜800W、14畳用以上では1,400Wを超える消費電力があります。
電子レンジ(1,000W前後)やドライヤー(1,200W)と同時使用すれば、すぐに容量オーバーです。


1-2. 他の家電と共用すると過負荷になる

専用回路がない場合、エアコンと他の家電が同じ回路で使われます。
すると、回路の許容電流を超えてしまい、ブレーカーが落ちたり配線が発熱して火災につながる恐れがあります。


1-3. 電圧降下で効率が悪化

配線が長く細いと、エアコンに届く電圧が下がります(電圧降下)。
電圧が下がるとエアコンは必要な出力を維持するために電流を多く流し、効率が悪化して電気代が高くなるのです。


2. 家庭の電気容量を確認する方法

2-1. 契約アンペア数の確認

  • 分電盤のメインブレーカーに「30A」「40A」などと記載されています。

  • 東京電力など一部地域では、契約アンペア数が明記された「アンペアブレーカー」が設置されています。

例:

  • 30A契約 → 同時に使える電力は約3,000W

  • 40A契約 → 約4,000W


2-2. 専用回路の有無を確認

  • 分電盤のラベルに「エアコン」「クーラー」と書かれた子ブレーカーがあるかチェック

  • コンセントが「200V用」かどうか(大型エアコンでは必要)


2-3. 配線の太さを確認

  • エアコン専用回路では通常 2.0mm(VVF2.0) の配線を使用

  • 既存配線が1.6mmだと、容量不足で危険

※配線確認は感電の危険があるため、必ず電気工事士に依頼してください。


3. 容量不足を放置するとどうなる?

3-1. ブレーカーが頻繁に落ちる

エアコン+電子レンジ+ドライヤーを同時使用 → すぐに落ちる。
生活に支障が出るだけでなく、ブレーカーや家電の寿命を縮めます。


3-2. 配線の過熱・火災リスク

許容以上の電流が流れると、配線が発熱し、被覆が溶けて火災に至るケースも。
総務省消防庁の統計では、電気配線やコンセントが原因の火災は毎年1,000件以上発生しています。


3-3. エアコンの効率低下・故障

電圧降下でエアコンが効率を落とし、電気代が上がるだけでなく、コンプレッサーに負荷がかかって故障の原因に。


4. 実際の事例

事例1:築30年マンションでの14畳用エアコン設置

  • 既存回路を使用した結果、ブレーカーが毎日落ちる

  • 調査すると配線が1.6mmで容量不足

  • 専用回路を新設し、正常稼働&電気代が月2,000円減少


事例2:築35年戸建てでの火災未遂

  • エアコンと電子レンジを同じ回路で使用

  • 配線が発熱し、壁内で焦げ跡が発見される

  • 専用回路新設+分電盤交換でリスク回避


5. 専用回路を新設するメリット

  1. 安全性の向上
    → 過負荷や火災を防止

  2. 快適性の確保
    → ブレーカーが落ちない、安定稼働

  3. 省エネ効果
    → 電圧降下を防ぎ、電気代を削減

  4. 家電寿命の延長
    → 無理な負荷をかけず長持ちさせる


6. 工事内容と費用感

6-1. 専用回路の新設工事

  • 分電盤から配線を引き、エアコン専用コンセントを設置

  • 費用:30000~50000円程度(距離や壁内配線の有無で変動)


6-2. 分電盤交換

  • 古い分電盤を最新型(漏電遮断器付き)に交換

  • 費用:5〜10万円


6-3. 配線の更新

  • 古い1.6mm配線を2.0mm以上に交換

  • 費用:1回路あたり数万円


7. プロに相談すべきサイン

  • エアコン設置業者から「専用回路が必要」と言われた

  • ブレーカーが頻繁に落ちる

  • コンセントに焦げ跡・異臭がある

  • 築30年以上で配線の点検を一度もしていない

これらが当てはまる場合は、迷わず電気工事士に依頼しましょう。


まとめ

エアコンは消費電力が大きいため、専用回路の設置が安全・快適な使用のカギとなります。
容量不足や古い配線を放置すると、ブレーカーが落ちるだけでなく、火災や家電故障といった重大トラブルにつながります。

  • 契約アンペア数を確認する

  • 専用回路の有無をチェックする

  • 不安があればプロに依頼する

エアコン設置は「快適さ」だけでなく「家庭の安全性」を見直すチャンスです。
ぜひ、この機会にご自宅の電気容量をチェックしてみてください。

「工事現場から学ぶ安全意識!一般家庭でも役立つ電気の危険予防法」

こんにちは。練馬区桜台の電気工事会社「株式会社コイデン」です。

我々が日々働く、電気工事の現場では、常に「感電」「火災」「転倒事故」などのリスクが伴います。
そのため、プロの電気工事士は厳格なルールと安全意識を持って作業に臨んでいます。

実は、この工事現場で培われている安全意識や予防法は、一般家庭の電気トラブル予防にもそのまま応用できるのです。

この記事では、

  • 工事現場で徹底されている電気の安全ルール

  • 家庭で役立つ応用方法

  • 実際に起きやすい家庭の電気事故と対策
    を、事例とエビデンスを交えて解説します。


1. 工事現場で最優先される「安全意識」とは

1-1. 感電防止が最重要

電気工事士にとって最大のリスクは感電です。
感電は100V(家庭用コンセント)でも条件次第で命に関わる事故になります。

現場では必ず、

  • 作業前の 電源遮断

  • 無電圧確認(テスターで電気が流れていないか確認)

  • 絶縁手袋や絶縁工具の使用
    が徹底されています。


1-2. 火災・漏電防止

工事現場では配線の絶縁や分電盤の確認を怠ると火災に直結します。
そのため、漏電遮断器の設置・定期点検が義務化されています。


1-3. 「ヒューマンエラー」を防ぐ意識

現場では「慣れ」による事故が最も危険とされます。
「これくらい大丈夫だろう」と油断した瞬間に事故が起きるため、声掛け・確認・記録が習慣化されています。


2. 一般家庭で役立つ電気の危険予防法

2-1. コンセント・配線の点検

工事現場同様に、家庭でも配線の劣化やコンセントの異常を放置すると火災につながります。

チェックすべきポイント:

  • コンセントに焦げ跡や異臭がないか

  • タコ足配線を多用していないか

  • 延長コードを巻いたまま使っていないか


2-2. ブレーカーの役割を理解する

家庭の分電盤には、

  • 契約アンペアブレーカー

  • 漏電遮断器

  • 安全ブレーカー

があります。
これらが**落ちるのは「危険を防いでいるサイン」**です。
頻発する場合は配線や家電の不具合を疑い、専門業者に依頼しましょう。


2-3. 水回りでの使用ルール

工事現場では「濡れた手で電気に触れない」が徹底されています。
家庭でも同様に、

  • 洗面所やキッチンでは漏電遮断器付きコンセントを使用

  • 濡れた手でコンセントやプラグを抜かない

  • 水気のある場所に延長コードを置かない
    といった対策が必須です。


2-4. 定期的な点検の習慣

現場では「KY活動(危険予知活動)」として毎日点検が行われます。
家庭でも「月に一度のチェックリスト」を作ると安心です。

チェック例:

  • ブレーカーの動作確認(テストボタンを押す)

  • コンセント・延長コードの異常有無

  • 電化製品のコード破損確認


3. 家庭で起きやすい電気事故と対策

3-1. タコ足配線による火災

【事例】
テレビ・パソコン・ゲーム機・充電器を1つの延長コードに集中 → 発熱して発火。

【対策】

  • 延長コードは容量を確認(1,500Wが上限)

  • 高出力家電(電子レンジ・ドライヤー)は必ず専用回路で使用


3-2. 漏電による感電事故

【事例】
洗濯機周辺のコンセントが湿気で漏電 → 使用者が感電。

【対策】

  • 洗面所や浴室近くは防水コンセントに交換

  • 定期的に漏電遮断器の動作確認


3-3. 古い分電盤の不具合

【事例】
築40年の住宅、分電盤に漏電遮断器がなく火災発生。

【対策】

  • 分電盤を最新型(漏電遮断器付き)に交換

  • 費用目安:5〜10万円


4. 工事現場から学ぶ「安全習慣」を家庭で実践

  1. 必ず電源を切ってから作業
    → 電球交換や掃除機の手入れでも意識する。

  2. 定期点検を習慣化
    → 月1回の「家庭安全チェックデー」を設定。

  3. 声掛け・共有
    → 家族に「ここ危ないから気をつけて」と共有する習慣を持つ。

  4. 安全設備を活用
    → 漏電遮断器・防水コンセント・専用回路の導入。


5. プロに依頼すべきサイン

  • ブレーカーが頻繁に落ちる

  • コンセントから焦げ臭いにおいがする

  • 電気代が異常に高い

  • 築30年以上で一度も電気点検をしていない

これらは家庭では対応できない領域です。必ず電気工事士に相談しましょう。


まとめ

工事現場の安全意識は「常に危険を予測し、事前に対策する」ことにあります。
これは一般家庭でも同じで、電気の使い方を少し意識するだけで事故を未然に防げるのです。

  • 配線・コンセントの点検

  • ブレーカーや漏電遮断器の理解

  • 水回りでのルール徹底

  • 定期的な点検習慣

これらを取り入れることで、家庭の電気事故を大幅に減らすことができます。
電気は便利であると同時に危険とも隣り合わせ。だからこそ、工事現場の安全意識を日常生活に活かすことが重要です。

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