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カテゴリー別アーカイブ: 電気とリフォームについて

まさか幽霊の仕業?家庭内で起きる電気のトラブル一覧と対処法、電気工事士が教えます!

―― 夜中の「パチッ」という音

ある夏の夜。
誰もいないはずのリビングから「パチッ」とスイッチが入るような音が聞こえた。電気はついていないのに、確かにブレーカーの方から音がした気がする。さらに翌朝、電子レンジの時計がリセットされていて、冷蔵庫のランプも一瞬消えていた様子…。

「もしかして幽霊の仕業?」
そう疑いたくなるような不思議な電気のトラブル、あなたの家でも経験したことはありませんか?

電気と幽霊

実際には、幽霊の仕業ではなく“家庭内の電気トラブル”が原因であることがほとんどです。しかも、その多くはちょっとした初動対応で大事に至らずに済むケースもあります。

本記事では、家庭内でよくある電気のトラブルを一覧で紹介しながら、電気工事士の視点でその原因と対処法をわかりやすく解説します。さらに「停電したときの初動対応」や「どの段階で専門業者に相談すべきか」までをまとめました。


停電したときの初動対応

1. 家全体が停電しているかを確認

・まずは窓の外を確認し、近隣一帯が暗ければ地域全体の停電の可能性があります。
・自宅だけが停電している場合は、ブレーカーを確認しましょう。

2. 分電盤(ブレーカー)を確認

・「主幹ブレーカー」が落ちている場合は、一度すべてのスイッチをオフにしてから主幹を入れ直します。
・「漏電ブレーカー」が落ちている場合は、漏電の可能性があります。感電や火災のリスクがあるため注意。

3. 家電製品の電源を確認

・電子レンジやエアコン、ドライヤーなど、同時使用による容量オーバーが原因のこともあります。

※初動で無理に繰り返しブレーカーを上げ下げするのは危険です。何度も落ちるようであればすぐに電気工事士へ。


家庭内で起きやすい電気トラブル一覧と対処法

1. ブレーカーが頻繁に落ちる

原因:消費電力オーバー、漏電、機器の故障
対処法:使う家電を分散させる。繰り返す場合は電気容量を増設、または漏電調査が必要。

2. 照明がチカチカする

原因:蛍光灯の寿命、LED電球の不具合、ソケットの緩み
対処法:電球交換、ソケットの確認。それでも改善しない場合は配線不良の可能性あり。

3. コンセントが焦げ臭い

原因:内部の接触不良や過熱、ホコリによるトラッキング火災の前兆
対処法:すぐに使用を中止し、電気工事士へ相談。

4. 家電が突然止まる・壊れる

原因:電圧の不安定、アース未接続、内部回路の劣化
対処法:タコ足配線を避ける。アース端子を活用。それでも不安定なら専門調査を。

5. 電気代が急に高くなった

原因:漏電や機器の故障、待機電力の増加
対処法:電力会社のメーターで漏電チェックが可能。疑わしい場合は工事業者へ。

6. 感電しそうなビリビリ感

原因:アース未接続、漏電
対処法:すぐに使用中止。アース工事や絶縁確認が必要。


トラブル事例から学ぶ

事例① 冷蔵庫が突然止まった

→ 原因はコンセント奥のトラッキング。黒い焦げ跡があり、危険寸前。交換工事で解決。

事例② 夜中にブレーカーが落ちる

→ 洗濯機と電子レンジを同時使用したことで容量オーバー。分電盤で回路増設することで改善。

事例③ 照明がチカチカする

→ 電球交換しても改善せず。調査の結果、配線の劣化が発覚し工事で安全を確保。


どこまで自分で対応できる?

家庭内でできるのは以下までです。

  • ブレーカーの確認

  • 電球交換

  • コンセントやプラグのホコリ掃除

それ以上は資格が必要となるため、DIYで触るのは危険です。


近所の電気工事業者に相談するメリット

  1. 現場を直接確認できる
    ネットや電話での相談だけでは判断できない症状も多く、実際に現場を見ることが解決への近道。

  2. 緊急時の対応が早い
    地域密着型の電気工事業者なら、突然の停電や漏電にもすぐ駆けつけてくれる。

  3. 安心できるアフターフォロー
    工事後のトラブルにも対応してくれるため、長期的に安心。


まとめ

家庭内で起こる電気のトラブルは、夜中に聞こえる「パチッ」という音のように、まるで幽霊の仕業に思えることもあります。けれど実際には、配線の劣化や容量オーバー、機器の不具合といった原因がほとんどです。

停電時にはまず初動対応を冷静に行い、それでも改善しない場合は無理せず近所の電気工事業者へ相談することが一番の安心につながります。

「おかしいな?」と思ったら早めに専門家へ――。
それが電気トラブルを“怪談”ではなく“解決”へと変える第一歩です。

乾燥機はガス?電気?用途に合わせたメリットデメリット。

雨の日や花粉の季節、共働きで洗濯物を外に干せない家庭にとって「衣類乾燥機」は心強い味方です。
しかし、いざ導入を検討すると「電気式とガス式のどちらがいいのか?」と悩む方は多いのではないでしょうか。
この記事では、電気式とガス式の衣類乾燥機を徹底比較し、ライフスタイルに合わせた選び方を解説します。

電気衣類乾燥機の特徴

メリット

  • 設置が簡単:コンセントに差し込むだけで使用可能。賃貸でも導入しやすい。
  • 初期費用が安い:本体価格が比較的安価で、工事もほぼ不要。
  • 小型タイプが豊富:一人暮らしや少人数世帯向けにコンパクトモデルが多い。
  • 安全性が高い:火を使わないため、ガス漏れや火災リスクが少ない。

デメリット

  • 乾燥時間が長い:ガス式に比べてパワーが弱く、仕上がりまでに時間がかかる。
  • 電気代が高め:長時間稼働するためランニングコストが上がりやすい。
  • 仕上がりに差:ガス式と比べると、タオルのふんわり感や速乾性が劣る場合がある。

ガス衣類乾燥機の特徴

メリット

  • パワフルで速乾:電気式の半分程度の時間で乾燥可能。
  • ランニングコストが安い:都市ガスを利用すれば、電気より経済的に使える。
  • 仕上がりがふんわり:強力な熱風でタオルや衣類が柔らかく仕上がる。
  • 大容量対応:ファミリー世帯向けの大容量モデルが豊富。

デメリット

  • 設置工事が必要:ガス栓・排湿ダクト工事が必要で、賃貸では難しい場合も。
  • 初期費用が高い:本体+工事費で電気式より高額。
  • 設置場所が制限される:排気を外に出す必要があり、置き場所が限られる。
  • 災害時に弱い:地震や停電でガスが止まると使用不可。

電気とガスの比較表

項目 電気乾燥機 ガス乾燥機
乾燥時間 長い(60〜120分) 短い(30〜60分)
ランニングコスト やや高め(電気代) 安め(特に都市ガス)
初期費用 安い(工事不要) 高い(工事必要)
設置のしやすさ コンセントがあればOK ガス栓+排湿ダクト必須
仕上がり 普通〜やや硬め ふんわり柔らか
安全性 火を使わないので安心 ガス漏れ対策が必要

プロパンガスと都市ガスの違い

ガス乾燥機の導入時に重要なのが「ガスの種類」です。
同じガス乾燥機でも、プロパンガス世帯と都市ガス世帯ではランニングコストが変わります。

プロパンガスの場合

  • どの地域でも導入可能。
  • 火力は十分だが、ランニングコストは都市ガスの1.5〜2倍になることも。
  • 業者ごとに料金差が大きく、不透明さが残る。

都市ガスの場合

  • 利用できるエリアは限られるが、料金は安定しており最も経済的
  • 毎日大量に乾燥しても家計に優しい。
  • 都市部では工事しやすく、対応物件も多い。

プロパンガス世帯がオール電化にするメリット・デメリット

メリット

  • 光熱費削減:プロパンは高いので、電気一本化で家計が楽になるケース多い。
  • 料金管理がシンプル:電気代だけで管理可能。
  • 安全性アップ:火を使わず、ガス漏れの心配がない。
  • 掃除が簡単:IHコンロは手入れがラク。
  • 太陽光と相性抜群:発電した電気を自家消費できる。

デメリット

  • 初期費用が高額:IHやエコキュート導入で100万円前後かかる場合も。
  • 停電に弱い:災害時は調理も給湯も止まる。
  • 寒冷地で効率低下:外気温が低いとエコキュートの性能が下がる。
  • 電気契約の見直し必須:アンペア数増設工事が必要になることも。
  • 料理感覚の違い:ガス火の調理に慣れている人は不満を感じる場合あり。

オール電化と補助金制度

近年は国や自治体が、省エネ設備の導入を後押ししています。
特に「エコキュート」など高効率給湯器には補助金が出るケースが多く、国の制度では6万円〜最大21万円程度の支援を受けられる可能性があります。
また、自治体ごとに独自の助成金を設けている場合もあるため、導入前に確認しておくとよいでしょう。

まとめ:どちらを選ぶべき?

結論として、選び方の目安は以下のとおりです。

  • 電気式がおすすめ:一人暮らし・賃貸・設置の手軽さを重視する方
  • ガス式(都市ガス)が最適:ファミリー世帯・大量の洗濯を短時間で済ませたい方
  • プロパンガス世帯:ランニングコストが高くなりやすいため、オール電化も視野に入れると良い

衣類乾燥機は、生活スタイルや住環境に合わせて選ぶことが大切です。
導入コスト・ランニングコスト・仕上がりの好みを考慮して、最適な一台を選びましょう。

LED照明の落とし穴?安定器の真実と省エネの新常識

こんにちは。練馬区桜台の電気工事会社「株式会社コイデン」です。

LED照明は「省エネ」「長寿命」というメリットで急速に普及しました。家庭からオフィス、店舗、工場まで幅広く導入が進んでいます。しかし、実際には「電気代が思ったほど下がらない」「点灯不良が増えた」「目が疲れるようになった」といった声も少なくありません。その背景には、多くの人が見落としている「落とし穴」と「安定器の真実」があります。さらに、最新の照明設計や2027年問題を踏まえると、省エネの常識も大きく変わりつつあります。本記事では、LED導入を検討している家庭や事業者、そして電気工事に携わる方に向けて、具体的なデータと実例を交えながら解説していきます。


LED照明の落とし穴

「工事不要LED」の誤解

SNSや口コミでは「蛍光灯を抜いてLED蛍光灯を差し込むだけで省エネ」と紹介されるケースが目立ちます。しかし、既存器具の安定器を通して点灯させると、電力ロスが発生し、省エネ効果が半減してしまいます。さらに安定器自体の寿命が切れれば、LEDが点灯しなくなるリスクもあります。これでは「長寿命で経済的」というLED本来のメリットを活かせません。

光の質と健康への影響

「LEDに替えてから目が疲れる」「光がギラギラして作業に集中できない」といった声もよく聞きます。原因はLED特有の青色光の多さや、光の均一性の問題です。特に細かい作業や長時間のデスクワークでは、演色性の低いLEDを使うと眼精疲労につながります。適切な調光・調色機能や演色性の高い製品を選ぶことが重要です。

初期費用というハードル

LED化には器具交換や安定器を外す工事が必要な場合があります。短期的にコストを抑えようと「工事不要タイプ」を選ぶと、結局は寿命が短くなったり事故リスクが高まる可能性があります。補助金制度を活用することで、初期費用の負担を抑えつつ正しい方法で導入するのが賢い選択です。


安定器の真実

安定器の役割

蛍光灯や水銀灯には必ず安定器が付いており、電流を安定させて点灯を維持する仕組みになっています。しかしLEDは直流で動作するため、安定器は不要です。にもかかわらず安定器を残したまま使うと、電力ロスや点灯不良、発熱の原因になります。

安定器の寿命とリスク

安定器の寿命はおおむね8〜10年。40,000時間を超えると劣化が進み、最悪の場合は発煙や火災の原因になることもあります。LEDそのものは寿命が長くても、安定器が古いままでは安全性も省エネ性も確保できません。

バイパス工事の必要性

LEDを正しく活用するには、安定器を外す「バイパス工事」が推奨されます。両側給電式や片側給電式など方式は複数あり、器具のデザインを活かしつつ省エネを実現できます。ただし、器具自体が10年以上経過している場合は、器具ごとの更新が望ましいケースもあります。

例外的なケース

一部の水銀灯(バラストレス水銀ランプ)は安定器を必要とせず、そのままLEDに置き換え可能です。ただしこれは特殊なケースであり、多くの照明は安定器を外すか器具を更新する必要があります。


省エネの新常識

LEDで電気代はどれだけ下がる?

LEDは従来の蛍光灯や白熱電球に比べて消費電力を大幅に削減できます。例えば、40W蛍光灯(実際は安定器込みで42W)が直管形LEDに変わると、消費電力は18W前後まで下がります。5年間の使用で1本あたり約9,730円の電気代が節約できるという試算もあります。さらにLEDは発熱が少ないため、空調の負荷も減り、間接的な省エネ効果も期待できます。

電気代シミュレーション表(例:40本の蛍光灯をLEDに交換した場合)

項目 蛍光灯(40W×40本) LED(18W×40本)
消費電力 1,680W 720W
1日10時間使用時 16.8kWh 7.2kWh
1か月(30日) 504kWh 216kWh
電気代(@27円/kWh) 約13,608円 約5,832円
削減額/月 約7,776円
削減額/年 約93,312円

※実際の料金単価や稼働時間により変動しますが、規模が大きいほど削減効果も大きくなります。

タスク・アンビエント照明

従来の「部屋全体を明るくする」考え方から、「必要な場所だけを効率的に照らす」方法へシフトする動きが強まっています。欧州のオフィスで主流の「タスク・アンビエント照明」は、作業スペースを重点的に照らし、背景はやや暗めにする手法。これにより消費電力を抑えつつ、集中力も高められます。日本でも経済産業省が推奨し、導入事例が増えています。

タスクアンビエント照明

2027年問題

国際条約により、蛍光灯の製造と輸出入は2027年末で終了予定です。つまり、今ある蛍光灯は在庫限りで新たに入手できなくなります。SNSでも「蛍光灯が買えなくなる」という注意喚起が広がっており、企業や家庭は計画的にLEDへ移行することが必須になっています。

スマート照明の進化

最近では、スマホアプリで調光・調色を操作できるLEDや、スピーカーやセンサーを搭載した多機能モデルも登場しています。無駄な点灯を防ぎ、利便性と省エネを両立する新しいライフスタイルが広がりつつあります。


工事費と補助金活用例

一般的な工事費の目安

  • 蛍光灯器具をLED直管用にバイパス工事:1基あたり 5,000〜8,000円

  • 天井埋込型照明をLED器具ごと交換:1基あたり 15,000〜25,000円

  • 工場・倉庫の高天井用水銀灯をLED化:1灯あたり 40,000〜60,000円

規模が大きい場合は、まとめて工事することで1基あたりの単価を下げられます。

補助金の活用例

  • 省エネルギー投資促進支援事業(経産省):工場やオフィスのLED導入に活用可能、補助率1/2

  • 地域の中小企業支援補助金:各自治体でLED化を対象とするケース多数、補助率1/3〜1/2

  • 環境省のCO2削減補助金:省エネ+CO2削減効果のある案件は採択率が高い

例えば、オフィスで40本の蛍光灯をLEDに交換する場合、工事費40万円 → 補助金で20万円支援 → 実質負担20万円。前述の電気代削減効果(年間9万円超)を考えれば、2年ちょっとで投資回収できる計算です。


留意すべきポイント

LED照明を導入する際には、以下のポイントを意識してください。

  1. 「工事不要タイプ」よりも安定器を外した正しい工事で本来の省エネ効果を得る。

  2. 演色性や調光機能に注目して、目や体に優しい照明を選ぶ。

  3. 器具が10年以上経過している場合は、安全性を考えて器具ごと交換する。

  4. 補助金や助成金を活用し、初期費用の負担を軽減する。

  5. 2027年問題を見据えて、今から計画的に切り替える。

電気工事会社としては、点検や相談を無料で行うサービスを用意し、地域の方々に安心して相談してもらえる仕組みを整えることが大切です。


まとめ

LED照明は「省エネで長持ち」というイメージが先行しがちですが、安定器を残したままでは本来の効果を得られず、思わぬトラブルを招くこともあります。安定器の寿命やリスクを正しく理解し、必要な工事を施してこそ、LEDは真価を発揮します。さらに、タスク・アンビエント照明やスマート照明などの新しい考え方を取り入れることで、これまで以上に効率的で快適な環境づくりが可能です。2027年問題を前に、今こそ正しい知識と準備が求められています。

意外と知らない?分電盤の交換時期と最新型に替えるメリット

こんにちは。練馬区桜台の電気工事会社「株式会社コイデン」です。

ご自宅の分電盤、最後にいつ交換したか覚えていますか?
普段はブレーカーが落ちたときにしか触れない分電盤ですが、実は家庭の電気を安全に管理する心臓部です。

古い分電盤をそのまま使い続けると、漏電や火災リスクの増加、最新家電に対応できない電気容量といった問題につながります。
しかし、「交換時期の目安が分からない」「交換すると何が変わるのか?」と疑問に思う方も多いはずです。

この記事では、

  • 分電盤の役割と交換時期の目安

  • 古い分電盤を使い続けるリスク

  • 最新型に交換するメリット

  • 交換工事の費用目安と注意点

を、電気工事士の視点から詳しく解説します。


1. 分電盤の役割とは?

1-1. 家庭の電気を管理する装置

分電盤は、電力会社から供給された電気を各部屋や家電に振り分ける装置です。
同時に、過電流・漏電が起きたときに自動的に遮断する役割も担っています。


1-2. 分電盤に備わる機能

  • 主幹ブレーカー:家庭全体の電気を制御

  • 安全ブレーカー(子ブレーカー):部屋ごとの回路を制御

  • 漏電遮断器:漏電時に電気を遮断し火災・感電を防止

これらが正常に機能してこそ、家庭の安全が守られます。


2. 分電盤の交換時期はいつ?

2-1. 一般的な寿命

  • 分電盤の寿命は 約15〜20年 が目安。

  • 内部部品(ブレーカーや配線接続部)は経年劣化し、正しく作動しなくなる恐れがあります。


2-2. 交換を検討すべきサイン

  • 築20年以上で一度も交換していない

  • 漏電遮断器が付いていない旧式

  • ブレーカーが頻繁に落ちる

  • 分電盤から異音・異臭・発熱

  • 分電盤の外観に焦げ跡やひび割れ

これらが見られたら、早急に点検・交換を検討すべきです。


3. 古い分電盤を放置するリスク

3-1. 火災リスクの増加

経年劣化したブレーカーは遮断が遅れたり動作しなくなることがあります。
その結果、過電流が流れ続け、配線やコンセントが発火する恐れがあります。


3-2. 感電事故の危険

漏電遮断器が付いていないタイプでは、漏電が起きても電気が流れ続け、感電事故につながる可能性があります。


3-3. 家電への悪影響

電気の供給が安定せず、パソコンや冷蔵庫などの精密機器が故障するケースもあります。


4. 最新型分電盤に替えるメリット

4-1. 漏電遮断器付きで安全性アップ

最新の分電盤は必ず漏電遮断器を搭載。
感電・火災事故を未然に防ぐことができます。


4-2. 回路数を増設できる

最新分電盤は回路数に余裕があり、

  • エアコン専用回路

  • IHクッキングヒーター

  • 在宅ワーク用PC専用回路
    といった現代の電気需要に対応できます。


4-3. 最新機能の搭載

  • 過電流・過負荷に対する感度向上

  • 自己診断機能(テスト機能)

  • 停電時に落ちたブレーカーを視覚的に判別可能


4-4. 電気代削減につながるケースも

電圧降下や過負荷を防ぐことで家電の効率が安定し、無駄な電力消費が減るケースがあります。


5. 交換工事の費用目安

5-1. 分電盤交換のみ

  • 5〜10万円程度

  • ※材料費などの諸経費は別途


5-2. 配線工事も伴う場合

  • 回路増設や老朽化配線の更新を含む

  • 10〜30万円程度

  • ※材料費などの諸経費は別途


5-3. 工期

  • 半日〜1日程度(家庭用の場合)


6. プロに依頼すべきサイン

  • ブレーカーがすぐ落ちる

  • 分電盤から異音・異臭

  • 漏電遮断器がない古いタイプを使用中

  • 築20年以上で点検を受けていない

このような症状があれば、自己判断せず電気工事士に依頼してください。


7. 実際の事例

事例1:築35年戸建て

  • 古い分電盤には漏電遮断器がなく、コンセントが焦げるトラブル発生

  • 最新型に交換+回路増設で火災リスクを解消


事例2:築30年マンション

  • 在宅ワークの増加で電気使用量が増え、ブレーカーが頻発

  • 分電盤交換と専用回路増設で安定稼働&仕事環境改善


まとめ

分電盤は家庭の電気を守る重要装置ですが、寿命は15〜20年程度です。
古い分電盤を使い続けると、火災・感電・家電故障のリスクが高まります。

  • 交換時期の目安は築20年以上・点検未実施の場合

  • 最新型は安全性・快適性・省エネ性すべてにメリット

  • 工事費用は5〜10万円前後(材料費など諸経費は別途)

安心・安全な暮らしのために、ぜひ分電盤の点検と交換を検討してみてください。

在宅ワーク時代に必須!安心してパソコンを使うための電源環境整備

こんにちは。練馬区桜台の電気工事会社「株式会社コイデン」です。

新型コロナ以降、在宅ワーク・テレワークは一時的なものではなく、働き方のスタンダードになりつつあります。
パソコンや通信機器をフル稼働させる毎日、もし「ブレーカーが落ちた」「コンセントが足りない」「突然の停電でデータが消えた」…そんなトラブルが起きたらどうでしょうか?

在宅ワークを安全かつ効率的に行うためには、**パソコンを守る“電源環境の整備”**が欠かせません。

この記事では、

  • なぜ家庭でも電源環境の見直しが必要なのか

  • 在宅ワークに潜む電気トラブル

  • 安心してパソコンを使うための電源整備ポイント

  • 電気工事士に依頼すべきケースと費用目安

を具体例とエビデンスを交えて解説します。


1. なぜ在宅ワークに「電源環境整備」が必要なのか

1-1. 家庭用コンセントの想定外使用

住宅の電気配線は、テレビや照明などを想定して設計されています。
パソコン・モニター・Wi-Fiルーター・プリンター・Web会議機器などを常時フル稼働させると、負荷が集中しやすくなります。


1-2. 電源トラブルが直接「仕事の損失」になる

  • ブレーカーが落ちてPCが強制終了 → データ消失

  • 電圧の不安定さで機器が誤作動 → 通信障害

  • 落雷や停電で基盤が破損 → 高額な修理費

仕事の進行だけでなく、信用や納期にも影響します。


1-3. 電気代の無駄にもつながる

古い配線やタコ足配線による電圧降下は、パソコンや周辺機器の効率を下げ、電気代のロスを生みます。


2. 在宅ワークに潜む電気トラブルと事例

事例1:タコ足配線で発熱

パソコン+モニター+プリンター+スマホ充電器を1本の延長コードに集中。
→ 発熱してコードの被覆が溶け、火災寸前。


事例2:落雷でPC故障

雷による瞬間的な過電流でパソコンが破損。
→ データも消失し、復旧に数十万円の費用。


事例3:ブレーカー頻発

電子レンジと同じ回路にパソコンを接続。
→ 会議中に停電、接続が途切れて取引先からクレーム。


3. 安心してパソコンを使うための電源整備ポイント

3-1. 専用回路を設ける

パソコンや在宅ワーク機器専用の回路を分電盤から直結させると、他家電の影響を受けず安定供給が可能です。

  • 特にデスクトップPCや大型モニターを複数使用する場合は必須。

  • 専用回路は火災防止にも効果的。


3-2. コンセントの増設

延長コードやタコ足配線を避け、必要な場所に壁コンセントを増設
→ 発熱や過負荷を防ぎ、見た目もスッキリ。


3-3. 雷サージ対策

  • 雷サージ対応タップや**UPS(無停電電源装置)**を導入

  • 落雷や停電からPC・ルーターを守り、作業中のデータ消失を防止


3-4. アース接続の活用

プリンター・デスクトップPC・オーディオ機器などはアース接続で電位差トラブルを予防。
→ ノイズ低減、機器寿命延長につながります。


3-5. 定期点検と掃除

  • コンセントに焦げ跡・異臭がないか

  • 分電盤の漏電ブレーカーが正常作動するか

  • 2週間に一度はフィルター掃除や埃の除去

埃が原因でのトラッキング火災は年間数百件発生しています。


4. 電気工事士に依頼すべきケースと費用目安

4-1. 専用回路の新設

  • パソコン・在宅ワーク専用に1回路増設

  • 費用:15,000〜30,000円程度

  • ※材料費などの諸経費は別途


4-2. コンセントの増設

  • 壁内配線を延長して増設

  • 費用:8,000〜20,000円程度

  • ※材料費などの諸経費は別途


4-3. 分電盤の交換

  • 漏電遮断器付き最新型に更新

  • 費用:5〜10万円程度

  • ※材料費などの諸経費は別途


4-4. UPS・雷サージ機器導入

  • 小型UPS:約2〜5万円

  • 雷サージタップ:数千円〜


5. 自分でできるセルフチェックリスト

  • 延長コードを多用していないか?

  • コンセントに焦げ跡や緩みはないか?

  • 在宅ワーク用の電源が他の大電力家電と共用されていないか?

  • 雷サージタップ・UPSを設置しているか?

  • 半年に一度、漏電ブレーカーのテストボタンを押しているか?


まとめ

在宅ワークの普及により、家庭の電気使用環境は想定以上に負荷がかかっています。
パソコンを安心して使うための電源環境整備は、快適性だけでなく「安全性」「データ保護」「仕事の信用」に直結します。

  • 専用回路やコンセント増設で安定供給

  • 雷サージ対策やUPSでデータを守る

  • 定期点検で火災リスクを予防

見えない部分にこそ投資することで、安心して在宅ワークを続けられる環境が整います。

 

電気工事士が解説!漏電ブレーカーの仕組みと点検方法

こんにちは。練馬区桜台の電気工事会社「株式会社コイデン」です。

家庭やマンションの分電盤に付いている「漏電ブレーカー」。
普段あまり意識されませんが、実は火災や感電から命を守るための最重要装置です。

「うちの分電盤には付いているのかな?」
「点検はどうやるの?」
「落ちることが多いけど大丈夫?」

この記事では、

  • 漏電ブレーカーの仕組み

  • 点検の必要性と方法

  • 異常が出たときの対応

  • 交換や工事が必要なケース

を、電気工事士の視点から詳しく解説します。


1. 漏電ブレーカーとは?

1-1. 基本的な役割

漏電ブレーカーは、電気が本来の経路以外に漏れたときに自動で電気を遮断する装置です。
人体への感電事故や配線の過熱による火災を未然に防ぎます。


1-2. 仕組み

漏電ブレーカーは、電線を流れる行き(相線)と帰り(中性線)の電流量の差を検知します。

  • 正常:行きと帰りの電流が同じ

  • 異常:漏電があると差が生じる → 30mA(家庭用)以上で即遮断

これにより、感電・火災リスクを瞬時に防止できます。


1-3. 種類

  • 主幹型漏電ブレーカー
    → 分電盤全体を保護するタイプ。多くの住宅で使用。

  • 分岐型漏電ブレーカー
    → 特定の回路のみを保護。病院や事務所など重要負荷を守る場合に設置。


2. 漏電ブレーカーが落ちる原因

  1. 実際に漏電している

    • コンセントや配線の劣化

    • 湿気や雨水の侵入

    • 家電製品の故障

  2. 一時的な過負荷やノイズ

    • 雷サージや大電流負荷の起動時に誤作動

  3. ブレーカー本体の劣化

    • 寿命はおよそ10〜15年

    • 劣化すると誤作動や動作不良を起こす


3. 漏電ブレーカーの点検方法

3-1. テストボタンで確認

漏電ブレーカーには必ず「TEST」ボタンが付いています。
このボタンを押すと、意図的に電流差を発生させ、正常ならブレーカーが落ちる仕組みです。

👉 手順:

  1. 家中の家電をオフにする

  2. TESTボタンを押す

  3. ブレーカーが「カチッ」と落ちれば正常

  4. 落ちない場合は 要交換


3-2. 点検の頻度

  • 半年に1回が推奨(メーカー・電力会社の指針)

  • 特に梅雨や台風シーズン前に行うと安心


3-3. 自分でできるチェックリスト

  • TESTボタンを押して動作するか

  • ブレーカーや分電盤に焦げ跡・異臭がないか

  • 築20年以上で一度も交換していない場合は要注意


4. プロに依頼すべきサイン

  • TESTボタンを押しても作動しない

  • 頻繁に漏電ブレーカーが落ちる

  • 分電盤から異音・異臭がする

  • 配線やコンセントに焦げ跡がある

これらは 自己判断が危険なケースです。電気工事士に依頼しましょう。


5. 交換や工事が必要なケースと費用目安

5-1. 漏電ブレーカー交換

  • 寿命:10〜15年

  • 費用:1万円〜3万円


5-2. 分電盤ごと交換

  • 築30年以上の住宅では、分電盤全体を最新型へ更新がおすすめ

  • 漏電遮断器+安全ブレーカー付き

  • 費用:5〜10万円


5-3. 配線更新

  • 配線劣化や漏電が原因なら配線工事も必要

  • 費用:1回路あたり数万円、全館なら数十万円


6. 漏電ブレーカーの設置義務と法規制

  • **電気設備技術基準(電気事業法)**で設置が義務化

  • 新築住宅には必ず漏電ブレーカーが付いています

  • 古い住宅(築30年以上)には未設置の場合もあり、火災保険上も不利になることがあります


7. 実際の事例

事例1:築40年戸建て、梅雨時に頻発する停電

  • 原因:屋外コンセントに雨水が侵入し漏電

  • 対策:コンセント交換+防水処理

  • 効果:再発防止、生活が安定


事例2:築35年マンション、ブレーカーが古く動作せず

  • 原因:漏電ブレーカー寿命

  • 対策:分電盤ごと交換(費用7万円)

  • 効果:安全性向上、火災リスク大幅減少


まとめ

漏電ブレーカーは、普段意識されにくいですが、感電・火災を防ぐ命綱です。

  • 半年に1回はTESTボタンで点検

  • 寿命は10〜15年、築30年以上なら交換検討

  • 頻繁に落ちる、異臭・異音がある場合はプロに相談

家庭の安全を守るために、ぜひ定期点検と適切なメンテナンスを心がけましょう。

 

エアコン専用回路って必要?設置前に確認すべき家庭の電気容量

夏の必需品であるエアコン。新しく設置しようとしたとき、工事業者から「専用回路が必要です」と言われて戸惑った経験はありませんか?

実は、エアコンの取り付けには**専用回路(ブレーカーから直接エアコンまで配線された回路)**が推奨されています。
もし専用回路がなく、既存のコンセントをそのまま利用すると、ブレーカーが落ちる・配線が過熱する・火災リスクが高まるといった問題が起きかねません。

この記事では、

  • エアコン専用回路が必要な理由

  • 家庭の電気容量を確認する方法

  • 実際にあった容量不足の事例

  • 専用回路を新設する際の費用や工事内容

を、電気工事士の視点から詳しく解説します。


1. エアコン専用回路が必要な理由

1-1. エアコンは大電力家電

6畳用エアコンでも運転時に約500〜800W、14畳用以上では1,400Wを超える消費電力があります。
電子レンジ(1,000W前後)やドライヤー(1,200W)と同時使用すれば、すぐに容量オーバーです。


1-2. 他の家電と共用すると過負荷になる

専用回路がない場合、エアコンと他の家電が同じ回路で使われます。
すると、回路の許容電流を超えてしまい、ブレーカーが落ちたり配線が発熱して火災につながる恐れがあります。


1-3. 電圧降下で効率が悪化

配線が長く細いと、エアコンに届く電圧が下がります(電圧降下)。
電圧が下がるとエアコンは必要な出力を維持するために電流を多く流し、効率が悪化して電気代が高くなるのです。


2. 家庭の電気容量を確認する方法

2-1. 契約アンペア数の確認

  • 分電盤のメインブレーカーに「30A」「40A」などと記載されています。

  • 東京電力など一部地域では、契約アンペア数が明記された「アンペアブレーカー」が設置されています。

例:

  • 30A契約 → 同時に使える電力は約3,000W

  • 40A契約 → 約4,000W


2-2. 専用回路の有無を確認

  • 分電盤のラベルに「エアコン」「クーラー」と書かれた子ブレーカーがあるかチェック

  • コンセントが「200V用」かどうか(大型エアコンでは必要)


2-3. 配線の太さを確認

  • エアコン専用回路では通常 2.0mm(VVF2.0) の配線を使用

  • 既存配線が1.6mmだと、容量不足で危険

※配線確認は感電の危険があるため、必ず電気工事士に依頼してください。


3. 容量不足を放置するとどうなる?

3-1. ブレーカーが頻繁に落ちる

エアコン+電子レンジ+ドライヤーを同時使用 → すぐに落ちる。
生活に支障が出るだけでなく、ブレーカーや家電の寿命を縮めます。


3-2. 配線の過熱・火災リスク

許容以上の電流が流れると、配線が発熱し、被覆が溶けて火災に至るケースも。
総務省消防庁の統計では、電気配線やコンセントが原因の火災は毎年1,000件以上発生しています。


3-3. エアコンの効率低下・故障

電圧降下でエアコンが効率を落とし、電気代が上がるだけでなく、コンプレッサーに負荷がかかって故障の原因に。


4. 実際の事例

事例1:築30年マンションでの14畳用エアコン設置

  • 既存回路を使用した結果、ブレーカーが毎日落ちる

  • 調査すると配線が1.6mmで容量不足

  • 専用回路を新設し、正常稼働&電気代が月2,000円減少


事例2:築35年戸建てでの火災未遂

  • エアコンと電子レンジを同じ回路で使用

  • 配線が発熱し、壁内で焦げ跡が発見される

  • 専用回路新設+分電盤交換でリスク回避


5. 専用回路を新設するメリット

  1. 安全性の向上
    → 過負荷や火災を防止

  2. 快適性の確保
    → ブレーカーが落ちない、安定稼働

  3. 省エネ効果
    → 電圧降下を防ぎ、電気代を削減

  4. 家電寿命の延長
    → 無理な負荷をかけず長持ちさせる


6. 工事内容と費用感

6-1. 専用回路の新設工事

  • 分電盤から配線を引き、エアコン専用コンセントを設置

  • 費用:30000~50000円程度(距離や壁内配線の有無で変動)


6-2. 分電盤交換

  • 古い分電盤を最新型(漏電遮断器付き)に交換

  • 費用:5〜10万円


6-3. 配線の更新

  • 古い1.6mm配線を2.0mm以上に交換

  • 費用:1回路あたり数万円


7. プロに相談すべきサイン

  • エアコン設置業者から「専用回路が必要」と言われた

  • ブレーカーが頻繁に落ちる

  • コンセントに焦げ跡・異臭がある

  • 築30年以上で配線の点検を一度もしていない

これらが当てはまる場合は、迷わず電気工事士に依頼しましょう。


まとめ

エアコンは消費電力が大きいため、専用回路の設置が安全・快適な使用のカギとなります。
容量不足や古い配線を放置すると、ブレーカーが落ちるだけでなく、火災や家電故障といった重大トラブルにつながります。

  • 契約アンペア数を確認する

  • 専用回路の有無をチェックする

  • 不安があればプロに依頼する

エアコン設置は「快適さ」だけでなく「家庭の安全性」を見直すチャンスです。
ぜひ、この機会にご自宅の電気容量をチェックしてみてください。

親の家に新しいエアコンが取り付けられない⁉︎築古の家で注意すべき「電気容量」の確認方法と対策

こんにちは。練馬区桜台の電気工事会社「株式会社コイデン」です。

「親の家に新しいエアコンをつけようと思ったら、工事業者から『このままでは付けられません』と言われた…」
そんな経験はありませんか?

特に築30年以上の家では、**電気容量(契約アンペア数や配線設備の許容量)**が不足しているケースが多く、最新の高性能エアコンを安全に使えないことがあります。

この記事では、

  • 築古住宅でエアコンが付けられない主な理由

  • 電気容量の確認方法

  • 実際の対策と費用感

  • 工事前に知っておくべき注意点

を、プロの電気工事士の視点で分かりやすく解説します。


1. 築古住宅でエアコンが付けられない原因

1-1. 契約アンペア数が低い

昭和〜平成初期に建てられた住宅は、30A以下の契約が多く、エアコンやIH、電子レンジなどを同時使用するとブレーカーが落ちやすくなります。

例:

  • 契約 20A → 同時に使える電力:約2,000W

  • 14畳用エアコン(運転時1,400W)+電子レンジ(1,000W)= ほぼ上限

1-2. 専用回路がない

現行の電気設備基準では、エアコンには**専用回路(ブレーカーから直接エアコンまでの配線)**が必要です。
築古住宅ではコンセントが共用回路になっているため、過負荷や発熱のリスクがあります。

1-3. 屋内配線の老朽化

古い家では、配線の被覆が硬化・ひび割れしており、大電流に耐えられない場合があります。
これを無視してエアコンを取り付けると、漏電・火災の危険が高まります。


2. 電気容量を確認する方法

2-1. 契約アンペア数を調べる

  1. 分電盤(ブレーカーBOX)を確認

    • 東京電力エリアなどでは、アンペアブレーカーに「30A」「40A」などの表示があります。

    • スマートメーターの場合は契約アンペアの設定が画面表示されます。

  2. 電力会社の検針票やWeb明細を確認

    • 「ご契約容量」「契約A数」として記載されています。


2-2. エアコン専用回路の有無を確認

  • 分電盤内で「エアコン」「クーラー」などとラベル表示されたブレーカーがあるか確認

  • 実際にエアコンのコンセントから辿り、他のコンセントと共有していないかチェック


2-3. 配線の太さと種類を確認

  • 一般的なエアコン用配線は**2.0mm(IV線やVVFケーブル)**が標準

  • 古い家では1.6mmの配線が使われている場合があり、大型エアコンには不適合

※配線の確認は感電の危険があるため、必ず電気工事士に依頼しましょう。


3. 電気容量不足への対策

3-1. 契約アンペア数の増設

  • 方法:電力会社に連絡し、ブレーカー交換や引き込み線の太さを確認して増設

  • 費用目安:3万円程度(電力会社負担の場合あり)

  • 注意点:屋内配線が古い場合は別途工事が必要


3-2. 専用回路の新設

  • 方法:分電盤から新たに配線を引き、エアコン専用コンセントを設置

  • 費用目安:1台あたり30,000円から(配線距離・隠蔽配線の有無で変動)

  • メリット:過負荷防止、電圧降下防止、火災リスク低減


3-3. 屋内配線の更新

  • 方法:古いVVFケーブルを新しい規格のケーブルに交換

  • 費用目安:1回路あたり2〜5万円

  • メリット:家全体の電気安全性が向上


3-4. 分電盤の交換

  • 方法:古い分電盤を漏電遮断器付きの最新型に交換

  • 費用目安:5〜10万円

  • メリット:漏電・過負荷に即対応、感電事故予防


4. 工事前に知っておきたい注意点

  1. 見積もりは複数社から取る
    → 同じ工事でも業者によって価格差が大きい

  2. 補助金の有無を確認
    → 一部自治体では省エネ家電設置や電気工事に補助金あり

  3. 工期と家族の生活への影響を確認
    → 配線更新工事は壁や天井を開ける場合あり


5. 築古住宅でのエアコン設置チェックリスト

項目 確認方法 OK基準
契約アンペア数 検針票・分電盤 40A以上推奨
専用回路の有無 分電盤・配線確認 各エアコンごとに専用回路
配線の太さ 工事士が測定 2.0mm以上
分電盤の安全性 漏電遮断器の有無 有り・作動確認済み
屋外配線の劣化 目視・工事士確認 被覆劣化なし

6. 実例:親の家に14畳用エアコンを設置したケース

  • 築年数:38年

  • 契約:30A → 50Aに増設

  • 工事内容:専用回路新設+分電盤交換

  • 総工事費:約9万円

  • 工期:1日(停電する時間は1時間から2時間程度)

結果、真夏でもブレーカーが落ちず、快適に使用できるようになりました。


まとめ

築古住宅では、契約アンペア不足・専用回路なし・配線劣化が原因で新しいエアコンが取り付けられないことがあります。
しかし、事前に電気容量を確認し、必要な対策を取れば安全に設置できます。

特に親の家や実家の場合、長年使ってきた電気設備を見直す良い機会です。
エアコン設置をきっかけに、家全体の電気安全チェックをしてみてはいかがでしょうか。


当社でも、お家の電気の点検やお見積もりを無料で行っております。
こちらからぜひお問い合わせください。

古い分電盤は危険!? 交換するべきサインと工事の流れ

こんにちは。家事や育児、仕事に追われる毎日ですが、ふと家の中を見回して「このままで大丈夫かな…?」と不安になることはありませんか?

特に見落としがちなのが、**「分電盤(ブレーカー)」**です。普段はあまり意識しない部分ですが、実は家族の安全や電気の使いやすさに大きく関わっています。

古い分電盤をそのままにしていると、火災や停電などのリスクが高まることも…。今回は、古い分電盤の危険性や交換が必要なサイン、工事の流れについて分かりやすくご紹介します。

 


1. 分電盤ってどんな役割?

まずは、分電盤の役割をおさらいしましょう。

分電盤とは、電力会社から家に届いた電気を部屋ごとに分けて送り出す装置のこと。各部屋のコンセントや照明、家電に安全に電気を届けるために不可欠です。

さらに、電気の使いすぎや漏電を感知して、ブレーカーが落ちることで事故を防ぐ重要な役割も担っています。


2. 古い分電盤が危険な理由

分電盤は消耗品ではありませんが、年月とともに劣化し、内部の部品が古くなると安全性が低下します。

古い分電盤のリスクとしては…
漏電しても検知できず、火災につながることがある
配線が剥き出しになり感電の危険が高まる
容量不足で頻繁にブレーカーが落ちる
最新の安全基準に適合していない

特に築30年以上の戸建てにお住まいの方は、設置されている分電盤が「漏電遮断器(漏電ブレーカー)」未搭載の古いタイプである場合が多く、要注意です。


3. 交換が必要なサインとは?

では、どのような状況なら分電盤の交換を考えるべきでしょうか?

以下のサインが1つでも当てはまれば、点検や交換を検討してください。

⚠️ 1. 家の築年数が30年以上

築年数が古い家の場合、分電盤も当時のままのケースが多いです。最新の安全基準に対応していないことも。


⚠️ 2. 漏電遮断器がない

古い分電盤は、漏電を感知する機能が付いていないことがあります。分電盤に「漏電ブレーカー」と書かれたスイッチがない場合は要確認です。


⚠️ 3. よくブレーカーが落ちる

昔より家電が増え、容量不足で頻繁にブレーカーが落ちるなら、容量アップを兼ねた交換が必要かもしれません。


⚠️ 4. 焦げ跡や異音がする

分電盤から「ジジジ…」という異音や焦げ跡が見える場合は非常に危険。すぐに専門業者に相談を!


4. 分電盤交換工事の流れ

分電盤の交換工事は、通常1日で終わることが多いです。おおまかな流れを見てみましょう。


✅ 事前調査・見積もり

まずは電気工事士の資格を持つ業者が訪問し、現在の状況や家の契約電力を確認します。希望があれば容量アップの相談も可能です。


✅ 工事当日の流れ

  1. 家全体の電気を一時的に停止します。

  2. 古い分電盤を取り外します。

  3. 新しい分電盤を取り付け、配線を接続します。

  4. 電気を復旧し、動作確認を行って完了。

所要時間はおおむね3~5時間。料金の目安は、**10万円前後(状況による)**です。


✅ 補助金が出る場合も

自治体によっては、省エネリフォームの一環として補助金が出る場合もあるので、事前に確認しておくとお得です。


5. まとめ:家族の安全のために早めの確認を

普段はあまり目にしない分電盤ですが、実は家の安全を守る大事な設備。古いまま使い続けると、火災や感電などの危険性が高まります。

家族の安全と快適な暮らしのために、ぜひ一度チェックしてみてくださいね。
もし不安があれば、リフォームのタイミングに合わせて交換するのがおすすめです!


今日のポイントまとめ

✅ 古い分電盤は漏電や火災のリスクが高い
✅ 築30年以上や漏電ブレーカーなしなら要注意
✅ よくブレーカーが落ちる・異音や焦げ跡も危険サイン
✅ 工事は半日ほどで完了
✅ 補助金が使える場合もあるので事前確認を!

見えないところの安全を整えて、安心して暮らせる家を維持していきましょう!

もしもの時の備えに!家庭用蓄電池と太陽光発電の最新事情

こんにちは。近年、地震や台風などの自然災害が増え、突然の停電に不安を感じる方が増えていますよね。特に家族を守る立場の主婦にとって、「もしもの時」に備えておくことはとても大切です。

そんな今、注目されているのが**「家庭用蓄電池」と「太陽光発電」**です。以前は高額で手が出しづらいイメージでしたが、最近は価格も下がり、補助金制度も充実しているので導入しやすくなっています。

今回は、今だからこそ知っておきたい家庭用蓄電池と太陽光発電の最新事情について、メリット・デメリット、選び方のポイントまで詳しくご紹介します!


目次

  1. 災害時に役立つ家庭用蓄電池とは?

  2. 太陽光発電が改めて注目される理由

  3. 蓄電池と太陽光発電の組み合わせでできること

  4. 最新の価格・補助金事情

  5. 導入前に押さえておきたいチェックポイント


1. 災害時に役立つ家庭用蓄電池とは?

家庭用蓄電池とは、その名の通り電気をためておける設備です。

普段は電力会社から買った電気や太陽光発電の電気を蓄え、必要なときに使えます。特に停電時、照明や冷蔵庫、スマホの充電など最低限の暮らしを維持できるのが大きなメリットです。

近年の大型台風や地震では、停電が数日続くケースも。そんなとき、蓄電池があると「暗闇の中でろうそく生活…」という不便さから解放され、家族の安心感も違います。


2. 太陽光発電が改めて注目される理由

太陽光発電といえば、一時期ブームになったものの「売電価格の低下でメリットが減った」という声も聞きますよね。

確かに以前ほど売電で大きく稼ぐのは難しくなりましたが、「自家消費」することで電気代を削減できる」という形にシフトしています。

太陽光発電で作った電気を昼間に自宅で使えば、電力会社から買う電気が減り、その分家計に優しいというわけです。さらに蓄電池と組み合わせれば、発電した電気を夜や停電時に使うこともできます。

電気代が高騰している今、太陽光発電は家計を守る強い味方なのです。


3. 蓄電池と太陽光発電の組み合わせでできること

では、蓄電池と太陽光発電を組み合わせるとどんな暮らしができるのでしょうか?代表的なメリットをご紹介します。

停電時の非常用電源
→ 日中は太陽光で、夜間は蓄電池の電気で生活を維持できます。

電気代の節約
→ 昼間は発電した電気を使い、夜は蓄電池の電気で。電力会社から買う電気を最小限に。

環境にやさしい暮らし
→ 再生可能エネルギーを活用して、CO₂排出を減らせます。

最近は「スマートハウス化」が進み、発電・蓄電・消費のバランスを自動で最適化するシステムも増えています。暮らしの中に自然とエコが溶け込み、災害時も安心な家になるのは大きな魅力ですね。


4. 最新の価格・補助金事情

「とはいえ、まだ高いんじゃないの?」と思う方も多いでしょう。

確かに数年前までは、太陽光発電と蓄電池のセットで200万円以上かかるのが一般的でした。しかし現在は技術の進化や価格競争により、費用は徐々に下がっています。

目安の費用感

  • 太陽光発電(4kW程度)… 約80~120万円

  • 蓄電池(7kWh程度)… 約80~120万円

また、国や自治体の補助金を活用すれば、数十万円単位で負担を軽減できることも。特に自治体の補助は地域によって条件が違うため、リフォーム業者や自治体の窓口に確認してみましょう。

さらに、今はローンやリースで月々の支払いを抑えて導入できるプランも増えています。無理なく始めやすい時代になっていますよ。


5. 導入前に押さえておきたいチェックポイント

最後に、蓄電池・太陽光発電を導入する前に確認しておきたいポイントをまとめます。

設置スペースは十分か?

屋根の広さや向き、日当たりの良さは発電量に影響します。蓄電池も屋内か屋外にある程度の設置スペースが必要です。

目的を明確にする

「災害時の備えが最優先」なのか、「とにかく電気代を節約したい」のかで、最適な容量や機器のタイプが変わります。

補助金やキャンペーンを確認

国の補助金だけでなく、自治体独自の制度や期間限定のキャンペーンも活用しましょう。

信頼できる業者を選ぶ

実績や保証内容がしっかりしている業者に相談するのがおすすめです。


まとめ

いかがでしたか?

電気代が上がり続け、自然災害のリスクも高まる今、家庭用蓄電池と太陽光発電は、家族を守るための「もしもの備え」としてとても心強い存在です。以前よりも導入しやすくなっているので、ぜひ前向きに検討してみてくださいね。

蓄電池と太陽光発電で叶う暮らし
✅ 停電時も安心
✅ 電気代を削減
✅ 環境に優しい
✅ 家の価値向上

「備えあれば憂いなし」。大切な家族のために、今できる備えをしてみませんか?

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