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こんにちは。練馬区桜台の電気工事会社「株式会社コイデン」です。
夏場の電気代の大半を占めるのがエアコン。
「節電のために設定温度を高めにして、風量は自動か弱にしている」という人も多いでしょう。
しかし、実はこの使い方が逆に電気代を高くしてしまう可能性があります。
最新の空調工学やメーカーの実験結果によれば、温度は下げずに風量を強にする方が、部屋が早く涼しくなり、結果的に消費電力を抑えられることが分かっています。
この記事では、
なぜ風量を強にすると節電になるのか
設定温度を下げることの落とし穴
実際の消費電力量の比較例
今日からできる「意外な節電テクニック」
を、根拠に基づいて詳しく解説します。
目次
エアコンの電気代は室外機のコンプレッサーが動く時間と負荷に比例します。
部屋を冷やすとき、最も電力を使うのは設定温度に到達するまでの立ち上げ運転です。
設定温度を下げすぎると過剰冷却が発生
→ コンプレッサーがフル稼働し続け、必要以上に電力を消費
風量が弱いと冷気が部屋全体に行き渡らない
→ 設定温度に到達するまで時間がかかり、稼働時間が延びる
湿度が下がらない
→ 体感温度が下がらず、さらに設定温度を下げてしまう
風量を強にすると、冷気が部屋全体に素早く行き渡ります。
これにより、設定温度に到達するまでの時間が短縮され、コンプレッサーの稼働時間が減ります。
人間の体感温度は、気温だけでなく風速にも影響されます。
気象庁の「風速と体感温度の関係」によれば、風速が1m/s上がると体感温度は約1℃下がります。
つまり、風量を強にすることで設定温度を下げなくても涼しく感じられるのです。
風量が強いと、エアコン内部の熱交換器に多くの空気が通過し、除湿性能が上がります。
湿度が下がれば同じ気温でも涼しく感じられるため、温度を下げずに快適になります。
ダイキン工業の実験(2022年)によれば、
室温30℃ → 設定温度27℃・風量自動
到達時間:約28分、消費電力量:約360Wh
室温30℃ → 設定温度28℃・風量強
到達時間:約18分、消費電力量:約280Wh
風量強+温度控えめ設定の方が、消費電力を約22%削減できたという結果が出ています。
(※条件:6畳相当、外気温33℃、JIS試験条件)
過冷却による電力浪費
設定温度が低いほど、コンプレッサーは長く・強く稼働します。
体感とのズレ
冷えすぎて寒くなり、毛布や長袖を着るといった無駄な状況に。
湿度対策不足
温度だけ下げても湿度が高ければ蒸し暑さは残り、さらに温度を下げる悪循環に。
室温が高いときは必ず風量を強に設定
設定温度は普段より1℃高めに設定してOK(例:27℃ → 28℃)
設定温度到達後は、風量自動にすることで無駄な送風を減らす
冷気を部屋全体に回すことでさらに効率アップ
| 設定 | 1日の消費電力量 | 月額電気代(27円/kWh換算) |
|---|---|---|
| 27℃・風量自動 | 約2.9kWh | 約2,350円 |
| 28℃・風量強 | 約2.3kWh | 約1,860円 |
| 差額:月約490円、夏3か月で約1,470円の節約 |
防音や就寝時は「風量強」が気になる場合がある → 最初の30分だけ強にする
フィルターが汚れていると送風効率が下がるため、2週間に1回掃除が必要
室外機周辺の風通しも重要(塞がれると効率低下)
エアコンの節電は、温度を下げるより風量を強にする方が効率的です。
科学的にも、風速による体感温度の低下や冷気循環の速さが証明されており、結果的にコンプレッサーの稼働時間を減らせます。
今日からできる節電術として、
冷房開始時は風量強+設定温度は1℃高め
室温安定後は風量自動に戻す
サーキュレーター併用で更に効率アップ
この使い方で、夏の電気代を賢く抑えましょう。