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こんにちは。練馬区桜台の電気工事会社「株式会社コイデン」です。
「親の家に新しいエアコンをつけようと思ったら、工事業者から『このままでは付けられません』と言われた…」
そんな経験はありませんか?
特に築30年以上の家では、**電気容量(契約アンペア数や配線設備の許容量)**が不足しているケースが多く、最新の高性能エアコンを安全に使えないことがあります。
この記事では、
築古住宅でエアコンが付けられない主な理由
電気容量の確認方法
実際の対策と費用感
工事前に知っておくべき注意点
を、プロの電気工事士の視点で分かりやすく解説します。
目次
昭和〜平成初期に建てられた住宅は、30A以下の契約が多く、エアコンやIH、電子レンジなどを同時使用するとブレーカーが落ちやすくなります。
例:
契約 20A → 同時に使える電力:約2,000W
14畳用エアコン(運転時1,400W)+電子レンジ(1,000W)= ほぼ上限
現行の電気設備基準では、エアコンには**専用回路(ブレーカーから直接エアコンまでの配線)**が必要です。
築古住宅ではコンセントが共用回路になっているため、過負荷や発熱のリスクがあります。
古い家では、配線の被覆が硬化・ひび割れしており、大電流に耐えられない場合があります。
これを無視してエアコンを取り付けると、漏電・火災の危険が高まります。
分電盤(ブレーカーBOX)を確認
東京電力エリアなどでは、アンペアブレーカーに「30A」「40A」などの表示があります。
スマートメーターの場合は契約アンペアの設定が画面表示されます。
電力会社の検針票やWeb明細を確認
「ご契約容量」「契約A数」として記載されています。
分電盤内で「エアコン」「クーラー」などとラベル表示されたブレーカーがあるか確認
実際にエアコンのコンセントから辿り、他のコンセントと共有していないかチェック
一般的なエアコン用配線は**2.0mm(IV線やVVFケーブル)**が標準
古い家では1.6mmの配線が使われている場合があり、大型エアコンには不適合
※配線の確認は感電の危険があるため、必ず電気工事士に依頼しましょう。
方法:電力会社に連絡し、ブレーカー交換や引き込み線の太さを確認して増設
費用目安:3万円程度(電力会社負担の場合あり)
注意点:屋内配線が古い場合は別途工事が必要
方法:分電盤から新たに配線を引き、エアコン専用コンセントを設置
費用目安:1台あたり30,000円から(配線距離・隠蔽配線の有無で変動)
メリット:過負荷防止、電圧降下防止、火災リスク低減
方法:古いVVFケーブルを新しい規格のケーブルに交換
費用目安:1回路あたり2〜5万円
メリット:家全体の電気安全性が向上
方法:古い分電盤を漏電遮断器付きの最新型に交換
費用目安:5〜10万円
メリット:漏電・過負荷に即対応、感電事故予防
見積もりは複数社から取る
→ 同じ工事でも業者によって価格差が大きい
補助金の有無を確認
→ 一部自治体では省エネ家電設置や電気工事に補助金あり
工期と家族の生活への影響を確認
→ 配線更新工事は壁や天井を開ける場合あり
| 項目 | 確認方法 | OK基準 |
|---|---|---|
| 契約アンペア数 | 検針票・分電盤 | 40A以上推奨 |
| 専用回路の有無 | 分電盤・配線確認 | 各エアコンごとに専用回路 |
| 配線の太さ | 工事士が測定 | 2.0mm以上 |
| 分電盤の安全性 | 漏電遮断器の有無 | 有り・作動確認済み |
| 屋外配線の劣化 | 目視・工事士確認 | 被覆劣化なし |
築年数:38年
契約:30A → 50Aに増設
工事内容:専用回路新設+分電盤交換
総工事費:約9万円
工期:1日(停電する時間は1時間から2時間程度)
結果、真夏でもブレーカーが落ちず、快適に使用できるようになりました。
築古住宅では、契約アンペア不足・専用回路なし・配線劣化が原因で新しいエアコンが取り付けられないことがあります。
しかし、事前に電気容量を確認し、必要な対策を取れば安全に設置できます。
特に親の家や実家の場合、長年使ってきた電気設備を見直す良い機会です。
エアコン設置をきっかけに、家全体の電気安全チェックをしてみてはいかがでしょうか。
当社でも、お家の電気の点検やお見積もりを無料で行っております。
こちらからぜひお問い合わせください。