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こんにちは。練馬区桜台の電気工事会社「株式会社コイデン」です。
今回は、とても恐ろしい感電事故についての情報です。
感電事故は、電気工事現場だけでなく、一般家庭でも起こり得る重大な危険です。
特に季節によって発生件数が増える傾向があり、電気工事士の現場経験でも「この時期は気をつけないと…」と意識が高まる瞬間があります。
この記事では、感電事故が多い季節とその理由、そしてプロも実践する予防策を、一般家庭でも役立つ形で解説します。
最後には、自宅でできる感電防止チェックリストも掲載します。
目次
感電事故の発生件数は、梅雨時期から真夏にかけて増加します。
その理由は主に以下の通りです。
湿度の上昇による絶縁低下
水分は電気を通しやすくします。空気中の湿度が高いと、配線や工具の表面に付着した水分が絶縁性能を低下させ、感電リスクを高めます。
屋外作業・水回り作業の増加
夏はエアコン設置や屋外コンセントの工事、庭のポンプやイルミネーションの設置など、水や汗に触れながら作業する場面が増えます。
汗による人体抵抗値の低下
人の皮膚は乾燥しているときは数千〜数十万Ωの抵抗がありますが、汗や水で濡れると一気に数百Ωまで低下します。これにより微量な電流でも感電を感じやすくなります。
| 季節 | 主なリスク | 典型的な事故例 |
|---|---|---|
| 春 | 新生活での電気製品設置、DIY作業の増加 | コンセント増設DIY中に感電 |
| 梅雨 | 高湿度による絶縁低下 | 湿った延長コードからの漏電 |
| 夏 | 屋外・水回り作業、汗による抵抗値低下 | エアコン室外機配線中に感電 |
| 秋 | 台風後の復旧作業 | 停電復旧時の感電 |
| 冬 | 結露、暖房器具周辺の水漏れ | 加湿器周りの延長コードからの漏電 |
感電の危険性は、電圧だけでなく「流れる電流の大きさ」と「流れる経路」によって変わります。
1mA〜5mA:軽いしびれ
5mA〜15mA:筋肉のけいれん、手が離せなくなる
30mA以上:呼吸困難、心室細動の可能性
100mA以上:極めて危険、短時間で致命的
※一般家庭の100Vコンセントでも条件が揃えば命に関わる感電は十分起こり得ます。
ブレーカーを必ず落とす
電圧検電器やテスターで無電圧を確認
他の人が勝手に電源を入れないよう施錠や表示を行う
絶縁手袋・絶縁靴の着用
工具は必ず絶縁仕様のものを使用
作業服や手袋が濡れていないか確認
足元が濡れていないかチェック
金属製の足場やハシゴ使用時はゴムシートや絶縁材を敷く
屋外作業は天候を考慮して日程調整
焦げ跡、変形、緩みがないか確認
水や湿気がかからない位置に設置
使用しないときは防水カバーを使用(屋外)
屋外での使用は必ず防水仕様のもの
たこ足配線は避ける
巻いたまま使用しない(発熱・絶縁低下の原因)
洗面所やキッチンでは漏電遮断器付きコンセントを使用
水滴や湯気がかかる場所には電化製品を置かない
掃除の際は必ずコンセントを抜く
コンセントキャップでイタズラ防止
延長コードは届かない位置に設置
高齢者は感電を自覚しにくい場合があるため、家族で定期的にチェック
| 項目 | 頻度 | チェック内容 |
|---|---|---|
| コンセント点検 | 月1回 | 焦げ跡やぐらつきの有無 |
| 延長コード点検 | 月1回 | 被覆破れ、断線の有無 |
| 漏電遮断器作動確認 | 半年に1回 | テストボタンで作動確認 |
| 家電の清掃 | 必要時 | 水滴や埃の付着除去 |
| 屋外設備の防水確認 | 梅雨前・冬前 | 防水カバーやパッキン劣化 |
感電事故は、夏場や湿度が高い季節に増える傾向があります。
これはプロの電気工事士の現場感覚だけでなく、事故統計でも裏付けられています。
しかし、正しい知識と予防策を身につければ、感電事故は大きく減らすことができます。
この記事で紹介した方法は、工事現場でも家庭でも有効です。
日々のちょっとした意識が、命を守る大きな一歩になります。
「感電は特別な事故ではない」という認識を持ち、今日から安全対策を始めましょう。