オフィシャルブログ

電気を使うアニメの登場人物3選!電気工事士が彼らの電力を想定してみました!

アニメの世界には、電気を自在に操るキャラクターが数多く登場します。現実には不可能な能力でありながら、もし彼らの「電気エネルギー」を現実世界の電気工事士が計算したらどうなるのでしょうか?
今回は 『ハンターハンター』のキルア=ゾルディック『鬼滅の刃』の我妻善逸、そして 『ポケットモンスター』のピカチュウ の3人をピックアップし、彼らが放つ電気を「電力換算」してみます。

1. キルア=ゾルディック(ハンターハンター)

暗殺一家の出身で、念能力「雷掌(イズツシ)」や「神速(カンムル)」を操るキルア。彼の電気攻撃は相手を麻痺させたり、身体能力を極限まで引き上げたりします。

電力量の想定

作中描写では数万ボルト級の電流を扱っています。例えば、家庭用コンセントは 100V、一般的なスタンガンは 5万V程度
キルアは それを超える数十万Vをコントロールしていると考えられます。

  • スタンガン:5万V、出力は数ワット程度

  • キルアの雷掌:推定30万V以上、出力は数百ワット規模

電気工事士目線でいえば、これは 高圧電気設備の領域です。もし彼が発電所に就職したら、人間1人で「非常用発電機」並みの力を持つ存在になるでしょう。


2. 我妻善逸(鬼滅の刃)

雷の呼吸を極めた鬼殺隊士。我妻善逸は普段は臆病者ですが、戦闘時に「霹靂一閃」を放つとまるで雷そのものの速さで敵を斬り伏せます。

電力量の想定

霹靂一閃は雷のごとき速度で移動する技。落雷の電力を参考にすると、1回の落雷には 10億ジュール(約280kWh) のエネルギーがあります。

  • 家庭の1か月の電気使用量:300kWh程度

  • 善逸の霹靂一閃1発:280kWh(ほぼ1世帯分の電力)

つまり、善逸が1回技を繰り出すだけで、普通の家庭が 1か月暮らせる電力量を消費している計算になります。電気工事士から見れば「ブレーカーどころか送電線ごと落ちるレベル」です。


3. ピカチュウ(ポケットモンスター)

世界的に有名な電気タイプのポケモン。代表技「10まんボルト」はアニメでもゲームでもおなじみです。

電力量の想定

名前の通り 10万ボルト。ただし電圧だけでは威力は測れないため、電流を仮定すると…

  • 10万V × 10A = 100万W(1MW)
    これは 大型ビルの非常用発電機並みの出力です。

もしピカチュウが本気で「10まんボルト」を放ったら、家庭どころか 地域一帯が停電してしまうかもしれません。電気工事士としては「配電盤の設計を根本からやり直す必要あり」です。


電気工事士が見る「彼らの電力」

  • キルア:高圧電気を自在に扱う「人体蓄電池」

  • 善逸:一撃で世帯まるごとの電力を消費する「落雷男」

  • ピカチュウ:一発でビルを吹き飛ばす「小さな発電所」

現実には考えられない電力量ですが、こうして数値化すると彼らの凄さが改めて実感できます。


まとめ

アニメのキャラクターたちが操る電気を、現実の「電力」として計算してみると、家庭やビル単位の電力規模に相当することが分かります。
電気工事士として言えるのは――

  • 落雷や高圧電気は現実では非常に危険

  • 実際に扱えるのは資格を持った電気工事士だけ

  • 家庭の電気トラブルや設備工事は、必ず専門業者に依頼すべき

アニメの世界で電気を操るキャラクターは憧れの的ですが、現実の私たちは 「安全な電気の使い方」 を忘れないことが大切です。

Translate