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目次
ある夏の夜。
誰もいないはずのリビングから「パチッ」とスイッチが入るような音が聞こえた。電気はついていないのに、確かにブレーカーの方から音がした気がする。さらに翌朝、電子レンジの時計がリセットされていて、冷蔵庫のランプも一瞬消えていた様子…。
「もしかして幽霊の仕業?」
そう疑いたくなるような不思議な電気のトラブル、あなたの家でも経験したことはありませんか?

実際には、幽霊の仕業ではなく“家庭内の電気トラブル”が原因であることがほとんどです。しかも、その多くはちょっとした初動対応で大事に至らずに済むケースもあります。
本記事では、家庭内でよくある電気のトラブルを一覧で紹介しながら、電気工事士の視点でその原因と対処法をわかりやすく解説します。さらに「停電したときの初動対応」や「どの段階で専門業者に相談すべきか」までをまとめました。
・まずは窓の外を確認し、近隣一帯が暗ければ地域全体の停電の可能性があります。
・自宅だけが停電している場合は、ブレーカーを確認しましょう。
・「主幹ブレーカー」が落ちている場合は、一度すべてのスイッチをオフにしてから主幹を入れ直します。
・「漏電ブレーカー」が落ちている場合は、漏電の可能性があります。感電や火災のリスクがあるため注意。
・電子レンジやエアコン、ドライヤーなど、同時使用による容量オーバーが原因のこともあります。
※初動で無理に繰り返しブレーカーを上げ下げするのは危険です。何度も落ちるようであればすぐに電気工事士へ。
原因:消費電力オーバー、漏電、機器の故障
対処法:使う家電を分散させる。繰り返す場合は電気容量を増設、または漏電調査が必要。
原因:蛍光灯の寿命、LED電球の不具合、ソケットの緩み
対処法:電球交換、ソケットの確認。それでも改善しない場合は配線不良の可能性あり。
原因:内部の接触不良や過熱、ホコリによるトラッキング火災の前兆
対処法:すぐに使用を中止し、電気工事士へ相談。
原因:電圧の不安定、アース未接続、内部回路の劣化
対処法:タコ足配線を避ける。アース端子を活用。それでも不安定なら専門調査を。
原因:漏電や機器の故障、待機電力の増加
対処法:電力会社のメーターで漏電チェックが可能。疑わしい場合は工事業者へ。
原因:アース未接続、漏電
対処法:すぐに使用中止。アース工事や絶縁確認が必要。
→ 原因はコンセント奥のトラッキング。黒い焦げ跡があり、危険寸前。交換工事で解決。
→ 洗濯機と電子レンジを同時使用したことで容量オーバー。分電盤で回路増設することで改善。
→ 電球交換しても改善せず。調査の結果、配線の劣化が発覚し工事で安全を確保。
家庭内でできるのは以下までです。
ブレーカーの確認
電球交換
コンセントやプラグのホコリ掃除
それ以上は資格が必要となるため、DIYで触るのは危険です。
現場を直接確認できる
ネットや電話での相談だけでは判断できない症状も多く、実際に現場を見ることが解決への近道。
緊急時の対応が早い
地域密着型の電気工事業者なら、突然の停電や漏電にもすぐ駆けつけてくれる。
安心できるアフターフォロー
工事後のトラブルにも対応してくれるため、長期的に安心。
家庭内で起こる電気のトラブルは、夜中に聞こえる「パチッ」という音のように、まるで幽霊の仕業に思えることもあります。けれど実際には、配線の劣化や容量オーバー、機器の不具合といった原因がほとんどです。
停電時にはまず初動対応を冷静に行い、それでも改善しない場合は無理せず近所の電気工事業者へ相談することが一番の安心につながります。
「おかしいな?」と思ったら早めに専門家へ――。
それが電気トラブルを“怪談”ではなく“解決”へと変える第一歩です。