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目次
最近では、DIYブームの影響もあり、「第二種電気工事士」という国家資格を取得して、自分で電気工事をやろうと考える方が増えてきました。
たとえば、
照明器具の交換
コンセントの増設
スイッチの位置変更
など、一見「簡単そう」に思える作業が、「資格があればできる」と誤解されがちです。
でも、ちょっと待ってください。
第二種電気工事士の資格だけでは、安全に施工できるとは限りません!
本記事では、なぜ実務経験のない電気工事DIYが危険なのか、そしてプロに依頼することがいかに安心で合理的かを、電気工事士の視点からわかりやすくお伝えします。

第二種電気工事士は、一般住宅や小規模店舗の電気設備工事ができる国家資格です。筆記試験と技能試験の両方に合格する必要があります。
屋内の配線工事
照明器具・コンセント・スイッチの設置
分電盤の簡易な交換
など、基本的な家庭用設備が対象です。
しかしここで重要なのは、“理論と実技を学んだだけ”では、実際の施工現場に対応できないという点です。
DIYでは「赤い線が電源、白が中性線」と教わっていても、実際の住宅では配線が古かったり、色が統一されていなかったり、現場ごとに判断が必要なケースが多数存在します。
判断を誤れば、漏電・火災・感電のリスクが一気に高まります。
例えば、配線を追加したいからといって、壁に穴を開けてよいわけではありません。
どこに柱があるか
断熱材や金属が入っていないか
他の配線や配管と干渉しないか
こういった判断には建築や設備に関する経験が欠かせません。
電気工事の怖いところは、「その場でうまくいったように見えても、数ヶ月〜数年後にトラブルになる」ことです。
接続不良によるショート
絶縁不良による漏電
ブレーカーの容量オーバー
など、見えないところで少しずつ危険が積み重なります。
プロの電気工事士は、現場経験に基づいて施工方法を最適化します。
壁裏の配線状況やブレーカーの構成を見て、最も安全で効率の良い工事を選択します。
多くの電気工事業者では、施工に対して保証やアフターサポートがあります。
DIYで施工した場合、トラブルが起きてもすべて自己責任。
保険も効かないため、結局高額な修理費用がかかることも…。
電気工事には「電気設備技術基準」や「内線規程」といった専門的な法令があり、それを守らない施工は違法行為になる可能性もあります。
プロはこういった法令知識にも精通しており、常に最新の基準に沿った工事を行っています。
→資格は持っていたが、分電盤の容量を考慮せずに配線した結果、短絡(ショート)事故が発生。電気が流れた瞬間にブレーカーが落ち、感電寸前だったとの報告も。
→配線の圧着処理が甘く、徐々に接触不良が進行。数ヶ月後に発火し、天井裏が一部焦げる被害に。
→DIYで壁を開けた際、耐力壁に穴を開けてしまい、住宅の10年保証が無効になった例も…。
第二種電気工事士の資格を取ったとしても、実務経験を積まずに家の配線をいじるのは非常に危険です。
一部の地域では、DIY志向の方向けに、実務に即した電気工事の実習講座が開催されています。そういった場で実際の現場の空気感や判断力を身につけてから、小さな作業から始めるのがおすすめです。
| 比較項目 | DIY(資格あり) | プロの電気工事士 |
|---|---|---|
| 安全性 | △ 現場判断に不安あり | ◎ 経験豊富で確実 |
| 法令順守 | △ 不確実 | ◎ 最新基準に対応 |
| 保証・保険 | × 無し | ◎ 工事保証あり |
| トラブル対応 | × 自己責任 | ◎ 無償対応の場合も |
| 時間と手間 | △ 調査や道具の準備が必要 | ◎ すぐに対応可能 |
第二種電気工事士はあくまでスタートライン
実務経験がないままのDIYは、自分や家族の命を危険にさらすリスクも
小さなミスが、大きな火災や感電事故につながる可能性がある
プロに頼めば、法令に沿った施工・保証付き・迅速な対応が受けられる
電気は「見えない危険」があるからこそ、自己判断で行うよりも、信頼できる電気工事士に任せるのが正解です。
→答えはNO。分電盤まわりの作業は高圧部に近いため、資格だけでなく実務経験と届け出が必要です。
→仮に作業自体は可能だとしても、既存の回路の負荷確認や絶縁チェックができなければ非常に危険です。
→小さな作業(コンセントの交換など)であれば、1万円前後〜。内容によっては現地見積もりで対応してくれます。
「自分でやれば安上がり」と思って始めた電気工事DIY――
でも、そこで万が一の事故が起きてしまっては、本末転倒です。
大切な家族を守るためにも、
そして安心できる暮らしのためにも、
電気のことは、プロに任せる勇気を持ちましょう。