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こんにちは。練馬区桜台の電気工事会社「株式会社コイデン」です
昨今、SNSなどで話題のDIYリフォーム。今回は、DIYをこれから始めようとしている方への注意喚起的な内容です。
目次
最近、30代の男性を中心に、「自分で家を直す」DIYリフォームが人気を集めています。
InstagramやYouTubeでのビフォーアフター動画を見て「自分にもできそう!」と感じた方も多いのではないでしょうか。
実際、壁紙の張替えや家具のリメイク、ちょっとした棚の取り付けなど、比較的安全で自己完結できる作業もたくさんあります。
しかし一方で、絶対にDIYでやらない方がいい領域が存在します。
それが、**「水回り」と「電気配線」**です。
今回は、なぜその2つをDIYで触るべきではないのか、その理由をプロ目線で解説していきます。
ちょっとの判断ミスが、大きな事故や火災、損害賠償につながることもあるということを知っておいてください。
■ 見えない場所こそ、トラブルの温床
リフォームの中でも、水回りと電気工事は**「壁の中」や「床下」で作業が発生する**ことがほとんど。
見た目はキレイにできていても、内部で接続不良や漏電、配管の水漏れが起きていたら大問題です。
素人が自己流で取り組むと、以下のようなリスクがつきまといます:
• 配線のつなぎ間違いによる漏電・火災
• 水栓の緩みからの少量漏水 → 数ヶ月後に床が腐る
• 誤った接続でブレーカーが頻繁に落ちる or 電化製品が故障
• 壁内での水漏れで、カビやシロアリ被害が発生
これらは、完成直後には気づきにくいトラブルばかり。
半年後、1年後に気づいたときには、修繕費が何十万円〜百万円単位になるケースもあります。
■ 水道管の接続・交換は要注意!
「ちょっと水栓を交換したい」程度の軽作業ならまだしも、以下のような作業は素人には非常に危険です。
• シンクや洗面台の排水パイプ交換
• 給水管の取り回し変更
• トイレの配管部のDIY施工
• ユニットバス周辺の防水工事
水回りは一見「簡単そう」に見えても、気密・防水が完璧でなければ、少量の水が長期的に漏れる可能性があります。
■ 特に怖いのが「床下浸水」&「壁内漏水」
例えば、洗面所のパイプ接続にわずかな緩みがあった場合、1日50mlの水が漏れ続けたとしても、1ヶ月で1.5L。半年で9L以上の水が床材に染み込みます。
これにより起こる二次被害:
• 床材の腐食や変形
• カビの発生による健康被害
• シロアリの誘引
• 最悪の場合、床が抜ける
■ 電気工事は「資格」が必要
実は、家庭用の電気工事(100V・200V)には、「電気工事士」の国家資格が必要です。
無資格者が電気工事を行うことは、法律違反となります(電気工事士法違反)。
特に危険なのは次のような作業:
• コンセントの増設や移動
• 分電盤の交換
• スイッチ・照明の配線変更
• 200V機器の取り付け
これらを素人が行うと…
• 接続ミスで感電死や火災のリスク
• 建物全体の電圧異常につながる可能性
• 施工後に保険対象外となる恐れ(火災保険など)
■ 感電事故は一瞬で命取り
DIY中にありがちな「コードの切断」「濡れた手での作業」など、ちょっとした油断が命に関わります。
家庭用の100V電源でも、感電した部位や状況によっては心室細動を引き起こし、死亡事故につながることも。
■ 自己施工が原因だと、保険が下りないことも
火災保険や住宅総合保険では、事故の原因調査が行われます。
その際、「電気・水道配線の不備が原因で事故が発生」となれば、保険金が支払われないケースが多数。
また、中古物件をDIYでリフォームして売却・賃貸に出す際も、
• 配線図がない
• 工事の記録がない
• 工事責任の所在が不明
といった理由で、物件の価値が下がる/訴訟リスクがある可能性も。
安心・安全にDIYを楽しむためには、「触っても事故にならない場所」を選ぶことが鉄則です。
■ 初心者におすすめのDIY箇所
• 壁紙の張替え
• フローリングの上貼り(置くだけフローリングなど)
• カーテンレールや棚の取り付け
• ペンキ塗り
• 家具のリメイク
• 照明器具の「交換」(既存の配線は触らない)
■ 水回りや電気は「プロとの分業」がベスト
例えば…
• トイレ交換:器具の取り付けはDIY、配管接続は業者
• 照明DIY:デザイン・位置はDIY、配線は業者
• 洗面台リフォーム:キャビネットの取り付けはDIY、水道は業者
このように、自分の得意な範囲で楽しみ、専門家に任せるところは任せるというスタンスが、トラブルを防ぎながら理想の住まいを実現する鍵です。
DIYは楽しいし、愛着も湧きます。
ですが、水回りと電気配線だけは絶対に素人が手を出すべきではありません。
事故・火災・水漏れ・健康被害・保険不適用・資産価値の低下…
見えないリスクが多すぎるからです。
だからこそ、
「ここまでは自分で、ここからはプロに」
というメリハリのあるDIYスタイルを選びましょう。
安全で、長く快適に暮らせる住まいづくりを。
あなたのDIYライフが、後悔のないものでありますように。