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AI時代でも最後に必要なのは電気。電気工事会社が教える未来のしくみ

こんにちは。
東京都練馬区の電気工事会社 株式会社コイデン です。

最近は、ChatGPTや画像生成AIなど、「AI」という言葉を聞かない日がないくらいになってきました。
スマホやパソコンで質問をすると答えてくれたり、文章や絵を作ってくれたりするので、まるでAIが空中から突然現れて動いているように感じるかもしれません。

ですが、実際はそうではありません。

AIは、大量のコンピューターが入ったデータセンターで動いています。
そして、そのデータセンターを動かすために必要なのが、たくさんの電気です。

つまり、AIがどれだけ進化しても、最後に必要になるのはやはり電気です。
今回は、中学生でもイメージしやすいように、AIと電気の関係をできるだけわかりやすく解説していきます。

AI時代でも最後に必要なのは電気。電気工事会社が教える未来のしくみ


AIは「魔法」ではなく、巨大な計算設備で動いている

AIというと、すごく頭のいいソフトウェアというイメージがあると思います。
もちろんそれは間違いではありません。ですが、AIはソフトだけで動いているわけではありません。

AIの裏側では、GPUと呼ばれる高性能な計算装置をたくさん使って、膨大なデータを処理しています。
その設備が並んでいる場所が、データセンターです。

たとえば、あなたがAIに「宇宙服を着た猫の画像を作って」と頼んだとします。
すると、AIはその場で絵を描いているのではなく、データセンターの中で何度も計算を繰り返して画像を作ります。
そのときに、しっかり電気が使われています。

つまり、AIは「便利なアプリ」であると同時に、巨大な電気設備の上に成り立つ技術でもあるのです。


AIが広がると、なぜエネルギー問題がニュースになるのか

AIが広がるとエネルギー問題がニュースになる理由は、シンプルです。
使う人が増えるほど、裏で動く設備も増え、必要な電気も増えるからです。

国際エネルギー機関(IEA)は、世界のデータセンターの電力消費が、2024年の約460TWhから2030年には約945TWhへ増える見通しを示しています。これはAIの拡大が大きな要因のひとつです。

ここで大事なのは、AIは1人が1回使っただけなら小さく見えても、
それが世界中で何百万回、何千万回と繰り返されると、ものすごい電力になるということです。

たとえば、

  • 文章を作る
  • 画像を作る
  • 音声を認識する
  • 映像を処理する

こうした処理はすべて、裏側では電気を使っています。

だからAIのニュースは、ただのITの話では終わりません。
発電、送電、変電、冷却、設備増強といった、電気やインフラの話にそのままつながっていくのです。


画像を1枚作るだけでも電気は使われている

「たった画像1枚でそんなに変わるの?」と思う人もいるかもしれません。
確かに、画像1枚だけなら、家庭全体の電気代を大きく変えるようなものではありません。

ただし、ゼロではありません。

公開研究では、画像生成AIは1枚あたり平均で約2.9Wh、重い条件では約11.5Whほどの計算電力がかかるケースが示されています。さらに、実際のデータセンターでは、計算だけでなく冷却や付帯設備も必要なので、PUEなどを考慮すると、平均ケースで約4.5Wh、重いケースで約17.9Wh程度になる見方もできます。

内容 電力量の目安 わかりやすい言い換え
軽めの画像1枚 約4.5Wh LED電球をしばらく点けるくらい
重めの画像1枚 約17.9Wh スマホ充電1回に近いこともある

この数字だけだとわかりにくいので、かなりざっくり言い換えると、

  • 軽めの画像1枚
    → LED電球をしばらく点けるくらい
  • 重めの画像1枚
    → スマホ充電1回に近づくくらいのこともある

というイメージです。

1回だけなら小さく感じるかもしれません。
でも、世界中の人が毎日、何度も画像生成を使うようになれば、その積み重ねは無視できなくなります。


AIは計算だけでなく「冷やす」ためにも電気が必要

ここは意外と知られていない大事なポイントです。

AIは計算するときに、機械が発熱します。
そのため、データセンターでは冷却設備が必要になります。

つまり、AIに必要な電気は、

  • 計算するための電気
  • 機械を冷やすための電気
  • 電源設備や付帯設備を動かすための電気

この全部を合わせて考えなければいけません。

項目 何をしているか なぜ電気が必要か
計算設備 AIが文章や画像を作る 大量の計算をするため
冷却設備 機械を冷やす 熱くなりすぎるのを防ぐため
電源設備 安定して電気を送る 安全に止まらず動かすため

このときによく使われるのが PUE という考え方です。
PUEは、データセンター全体の電力が、コンピューター本体の消費電力に対してどれくらい上乗せされているかを見る指標です。

Googleは2024年の自社データセンター平均PUEを1.09と公表しており、業界平均1.56より低い水準だとしています。つまり、効率のよいデータセンターでも、コンピューター本体だけではなく、周辺設備のための電力が追加で必要になるということです。

身近なたとえで言うなら、
夏にエアコンをつけた部屋でゲーム機やパソコンを長時間使うと部屋が熱くなりますよね。
データセンターでは、それが何千台、何万台という規模で起きています。

だからAIには、「考える電気」だけでなく、冷やして守るための電気も必要なのです。


AI用の大規模データセンターは「街レベル」の電気を使うこともある

ここからが、いちばん驚くところかもしれません。

OpenAI関連では、Stargateのような大規模AI基盤計画が公表されていて、1GW級の拠点構想もあります。1GWを24時間365日使うと、年間電力量は 8.76TWh になります。

この数字だけではピンと来ないので、福岡市と比べてみます。

福岡市の世帯数は908,191世帯で、日本の1世帯あたり年間電気使用量の全国平均は3,911kWhです。これをもとにすると、福岡市の全世帯分は約3.55TWh/年になります。つまり、1GW級のAIデータセンター1拠点は、福岡市の全世帯電力の約2.47倍に相当します。

比較項目 1GW級データセンター1拠点 福岡市
年間電力量 8.76TWh 約3.55TWh(全世帯換算)
世帯換算 約223.98万世帯分 90.82万世帯
比率 約2.47倍 1.00倍

つまり、AIを支える施設は、
「大きなビル」どころではなく、街の電気の話になるレベルなのです。

だからニュースでは、

  • 電気が足りるのか
  • 送電線は足りるのか
  • 冷却水はどうするのか
  • 電気料金への影響はあるのか
  • 再生可能エネルギーとの関係はどうなるのか

といった話題がセットで出てきます。

AIの話が、電気やエネルギーのニュースになる理由はここにあります。


未来に必要なのはプログラマーだけではない

AIというと、どうしても「プログラミングができる人」だけが未来の仕事を担うように思われがちです。
でも、実際はそんなことはありません。

AIが社会に広がれば広がるほど、必要になるのは

  • 安定して電気を届ける設備
  • 建物の中の配線
  • 分電盤や受電設備
  • 空調や換気
  • 保守点検
  • 工事と安全管理

といった、現場で支える仕事です。

つまり、未来を支えるのはソフトウェアだけではなく、
電気工事や設備の仕事でもあるのです。

どんなに頭のいいAIでも、電気が来なければ動きません。
どんなに便利なサービスでも、建物に電気設備がなければ使えません。

そう考えると、電気工事の仕事は昔ながらの仕事ではなく、
むしろ未来の社会に必要な仕事だとわかるのではないでしょうか。


電気工事の仕事は、見えないところで社会を動かしている

電気工事の仕事は、ふだん表に出にくい仕事です。
でも、見えないからこそ大切です。

照明がつくこと。
コンセントが使えること。
エアコンが動くこと。
パソコンやスマホが充電できること。
そして、AIを使うための巨大な設備が社会のどこかで動いていること。

その全部の土台に、電気があります。

AIの時代になると、「最先端」という言葉ばかりが目立ちます。
ですが、本当に大切なのは、そうした最先端を止まらないように支える基礎です。

それが、電気であり、設備であり、工事です。


まとめ|AI時代でも最後に必要なのは電気

AIはこれからもっと広がっていくでしょう。
文章を作るAI、絵を描くAI、音声を聞き取るAI、映像を作るAI。
私たちの生活の中で、AIはますます身近になっていくはずです。

ですが、その裏側には必ず、

  • 大量の計算設備
  • 大きな電力消費
  • 冷却設備
  • 安定した電気インフラ

があります。

つまり、AIが進化するほど、電気の大切さはむしろ増していくのです。

「未来の仕事」と聞くと、パソコンの前に座ってする仕事ばかりを想像するかもしれません。
でも実際には、未来の社会を本当に動かすためには、現場で支える力が必要です。

AI時代でも最後に必要なのは電気。
そして、その電気を安全に、確実に使えるようにするのが、電気工事の仕事です。

コイデンは、これからも電気の仕事を通して、暮らしや社会を支えていきます。

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